インフォバーンとかメディアジーン、ベクトル社のステマ営業の具にされてブチ切れ
久しぶりに素敵な記事を見ました。
ベクトル社資料におけるメディアジーンのメディアに対する不当表記に関して
http://www.infobahn.co.jp/news/5809
そのベクトル社資料については、私もすでに入手しているので、今日ちょうどnippon.comで記事を書いておきました。
日本のウェブメディア「ステルスマーケティング」事情
http://www.nippon.com/ja/currents/d00199/
オフィシャルな面での問題で言うと、ベクトル社に限らず「やればやったもん勝ち」になりやすいPR会社独特の体質がバックグラウンドにあると思います。要するに「おたくの商品、メディアジーンの媒体に売り込みますよ。場合によっては、PR表記なく掲載してもらえるかもしれませんね」と営業してお金を先にクライアントから貰う。そしてメディアジーンに売り込みをして、無事掲載されればメディアジーンはノンクレやステマはやらないので、あたかもPR会社がステマの広告記事の売込みに成功したように見せることができる、という点で、裏口入学の詐欺とあまり変わりありません。
当然、ベクトル社に限らず、他の複数の会社の営業資料を見ておりますと、特記欄に「ヤフー掲載保証」とか「PR表記なし」とか書いてあるメディアリストが出てきます。ただ、今回ベクトル社がお粗末なのは、ノンクレ・タイアップ記事をやってくれるメディアとして、堂々とメディアジーンなどの媒体のロゴを掲載した決算発表資料まで作ってしまって配布しているところでありまして、それは誰が見ても「お前アウトやんけ」という話になるわけです。
先日、徳力基彦さんという人や、藤代裕之さんという人が、いろいろ示唆に富んだ記事を書いておられまして、こいつらみだりにフサフサしやがって腹立たしいところはあるのですが内容はもっともですのでやはり世の中こっちなんだろうなあと思うわけであります。
やっぱり「広告脳」と「PR脳」は構造が違うので、別部署にする方が現実的?
http://www.advertimes.com/20151013/article206385/
ステマ問題で浮かび上がるネットメディアの構造問題
http://mag.sendenkaigi.com/senden/201511/trends-content-marketing/006442.php
真面目なPR業界の方々は「PR」という言葉を諦めて、「広報」に統一した方が良いのではなかろうか を宣伝会議 AdverTimesに寄稿しました。
http://blog.tokuriki.com/2015/09/advertimes-pr.html
で、なぜベクトル社だけを悪者にするつもりもないのかというと、ベクトル社は単に悪質だというだけで、他のPR会社も似たり寄ったりなんですよね。場合によっては芸能事務所が自らステマを敢行しているケースもありますし、ウェブ系の編プロが各種ウェブ媒体に派遣している記者レベルから一度で二度効くコンバット状態のステマを繰り広げている場合もあります。
どちらにせよ、徳力さんが指摘するような「PRと広告の垣根が無くなってきたよね」という話もごもっともな割に、割の良い広告商材としてのPR業界が跋扈することで起きる問題は多数あるわけであります。先日、片岡英彦さんという人が釈明を書いてて面白かったんですけど、要するに「俺が現役のころは繁華街で立ち小便しても捕まらなかった」というレベルの話で、お前もうそういう時代じゃないんだよ貧乏くさいロートルはクソして寝ろという状態であることは言うまでもありません。そもそも、成功報酬と銘打つ割に先にクライアントからカネ貰ってて記事化されたら幾ら、配信されたら幾ら、駄目だったら返金しますとか、契約書を作らず口約束の世界で手形や小切手が企業間決済の基本だったころの常識でしてね。
本件ステマ関連企業が出していた面白資料を元に調査をしていたら、その当の会社からメールが入ってなんだろうと思ったら「これ以上調べるな。訴えるぞ」と素敵な宣戦布告のお知らせだったというのはここ半年ぐらいの私の人生の中で「ああ、やはり戦いの中で送る人生というのはこういう景色に彩られるのだな」と強い安寧の感を抱いた次第でございます。
昨日のホウドウキョクでもその話をしましたが、ステマからの欺瞞的取引で消費者が見えない不当な損失を蒙るタイプの話は、早々に業界ガイドラインを遵守させられる体制を作るか、必要であれば一部法制化するべき状況になっていると思います。
ホウドウキョク
http://www.houdoukyoku.jp/
昔からそういうやり方でやってきたからこれからも大丈夫なのだ、というあほ業界人も多いですし、バレなければ大丈夫なのだと私腹を肥やす人たちというのはいつの時代でもいるので、そういう人たちが業界諸氏の善意と嫉妬で炙り出され叩き潰される日が来ることを期待してやみません。
なお、先日ソシオコーポレーションが運営するロケットニュース24というサイトで、中の某という営業を中心としてステマやってました、というお詫びが掲載されていましたが、あれだって隠れて収入を得ていた馬鹿が外車買って羽振りが良いとかいう業界内の情報が出回ってから指摘されて発覚したわけで、それまでもいろんなところにステマ営業をして、営業をした本人が記事書いてアグリゲーターに掲載してカネを個人的に貰っていたことは知れている話だったんですよ。1,800万でとどまる話じゃないと思うんですよね。ソシオコーポレーションはとっとと税務署に通知出した後で業務上横領のかどで刑事民事でちゃんと最後までやっていただきたいと願う案件であります。
当社メディアにおける不正な広告記事についてのお詫び
http://rocketnews24.com/news/2015-10-08/
同じように、他の出版社系のウェブメディアで、大手広告代理店系のPR会社とつるんで時間差で報酬を受け取ったりバーターを貰う類のステマを手がけるケースや、その出版社のウェブ系のライティングで組んだ会社が独自の営業を経てステマやり放題というケースもあるわけでして、ホントステマ界隈は地獄だぜ フゥハハハーハァー!
ご清聴ありがとうございました。
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