『東大家庭教師が教える 頭が良くなる思考法』文庫版の帯を書きました
もともとこの本の愛読者で、某赤字サイトでお奨めしていたところ関係者の目に留まったらしく「おう、今度文庫になるけぇ、貴様帯のひとつも書いてくれんかな」「謹んでお請けいたします」ということで、一筆書かせていただきました。
山本一郎が語る、投資すべきかどうかを自己判断するたった2つのこと
https://nanapi.jp/120819
といっても、まだオンラインには文庫は並んでないみたいですが、あんまり気にせずKobo向けリンクでも貼っておきたいと思います。と思ったらリンクありました。貼りなおしておきますね。
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本書はいわゆる「モノの考え方」中心の自己啓発本の流れにありながら、内容は完全にオリジナルであり、ネタ本になるようなニューソート系の自己啓発本とはかなり趣が違います。どちらかというと、人として学ぶこと、学んだことを役立てることに主眼が置かれており、私自身も得意とする”心を平静にして、悩んでいる物事を書き出してみて、できることから順番にやる”というアプローチになっています。
紛れもなく好著なので、別に人生に疲れたり悩んだりしている方でなくとも、自分の時間の使い方やいろんな気の散る状況に陥りがちなときに本書を読み返したりすると良いんじゃないかと思ったりもします。
この本が本当に優れているなあと思う部分は、単に膝打ちするような明快さや読みやすい文章だというところだけでなく、実践しやすく続けやすいということです。思い悩んでいることを書き下ろして距離を置くとか、慣れると当たり前のようにやることを丁寧に解説したうえで、その悩みを再現性や目利き(見抜き)で評価して、自分には変えられないことは触らないでおくという分かりやすいソリューションで読者を導きます。
これは証券投資でも受験勉強でも一緒のことだと思うのですが、競争での勝ち残りや収益性を考えるときに、他人の成績を落とすことを考えるよりも自分の成績や収益性を高められる方法を考え出し、コントロールできるところでもっとも最善の結果を出しながら状況の推移を見守るのが一番だ、ということでもあります。
でも、他人の目が気になったり、意中の結果を求めるために他との比較で順位や評判が頭から離れないことは意外と多いと思います。他人がうまくいかないよう願おうと、自分の評価や点数は自分だけのものです。そこにきちんと神経を集中して、自分がコントロールできるところにまず集中し、ハイリターンをいきなり求めず着実にやっていくことこそが、本書を読み解いていく上でのものすごく大事なエッセンスだろうと思うのです。
いろんなほかのノウハウからの言い換え部分もありますが、個人的にはそれは鼻について読み進められないというよりは、著者なりの伝え方の工夫であると感じて、むしろ好感を持ちました。それもあって、この本はむしろ万人向けなんだろうなあとぼんやり思っていた次第です。まさかこんなところで提灯書くとは思いませんでしたが、いまでも思い出すと読み返しますし、ちょくちょく人生で立ち止まるときに読み返して損はない本だと感じますのでお奨めしておきます。マジで。
類書読み比べの対象としては、友人でありデブでもある漆原直行さんが手がけた自己啓発の王道本のコミカライズが出ていまして、こちらも読みやすいかなと思いますので、上記『東大家庭教師が教える 頭が良くなる思考法』で自分なりの心の向き合いが平静にできるようになった際にご一読されると良いかもしれません。
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他にも『道は拓ける』とかそういう類の本はたくさん出ていますが、やはり自己啓発本は「合う合わない」もありますし、読んで実践しようにも「できるできない」だけでなく「続く続かない」はあります。難しいところですが、世の中そんなもんです。
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