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2014.10.03

藤田晋がムカついたことを正直に日経に書いた結果wwwwwww

 いきなり2ちゃんねる系まとめサイトテイストのタイトルを付けましたが、他意はありません。
 派手に炎上しております、サイバーエージェントの藤田晋社長。

 面白いので是非お読みください。

私が退職希望者に「激怒」した理由  (藤田晋氏の経営者ブログ)
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO77749270Q4A930C1000000/
社員が会社を辞めるのは自由なのに、転職社員をNIKKEIで罵倒し、魅力のなさを公言してしまった藤田晋氏の器
http://blogos.com/article/95604/

 たしかに、かさこ氏が書いておられるとおり、ここのところだけ読みますと微妙なところなんですよね。本来のテーマである退職者や企業文化の是非というよりは、藤田さんのアナル基礎土木の問題であり、安全確保のための大規模な建設拡張工事が近隣住民から求められていてもおかしくないレベルです。

 まあ億単位の損害出してごめんなさいして再起用された小僧が他から引き抜かれていったら経営者として怒るのは当たり前っちゃ当たり前ですね。そりゃ人の上に立つ人間として、そういう不愉快な事態というのはたくさんあります。私だって壁のひとつも殴りたくなるような事案はそれなりに経験してきましたし。

 それを言えちゃう藤田さんというのは正直者だと思うんですよね。普通、恥ずかしくて表には書かないし、言わないわけですよ。腹の中は煮えくり返っていても、目をかけた部下が他所に引き抜かれたり理不尽に退職希望をしてきたとき、社内に対して何食わぬ顔で「知ってた」と言えてこそ核ミサイルが出たり入ったりできる規模のアヌスだと思うんですよね。せいぜい社内の部下や秘書や愛人にくだを巻く程度で、外面は「しょうがないね」と肩をすくめて見せるのがかっこいい大人だということで。

 しかし、藤田さんは違います。タイトルからして激怒した理由ですよ。もうね、めっちゃ怒ってるじゃないですか。これは画期的です。彼の周辺には誰も「お前の見る目がなかったんだから諦めろ」とアイスバケツを被せてやるALS救済精神に優れたイケメンや美女はいなかったのでありましょうか。「藤田さん、部下に騙されたんですね! かわいそう」とか超高速ゴマ擦りマシーンみたいなのしか周囲にいないのかもしれないし、「大変だったね」と誰かに慰めて欲しくて書いたんだと邪推されるのもこの文面では仕方がないと思います。

 かっこ悪い自分を演出するのは人心掌握の基本とも言える一方、ちょっと今回の記事はオーバーキルというか凄いオウンゴールというか「この人、ひょっとして本当に駄目なんじゃないか」と感じさせてしまうような過剰な何かを思うわけであります。

 もっとも、このあたりは藤田さんの藤田さん一流の正直さの現われでもあるのでしょう。つまり、本当に怒ったのだと。ムカついたのだと。抑えきれなくなって、その奔流が堤防を壊し洪水となって日経新聞に到達し天をも焦がす炎の記事として「藤田晋ここに憤れり」というソリューションに昇華したのかもしれません。

 まあいずれにしても、正直に書いたんだとしても書き方も書く場所も書く内容もしょっぱいだろとしか思いませんが。

 損害を出した部下が辞めて腹立つのなら、去年30億もの広告宣伝費を積んで大量のパクリサービスを投入した挙句、微妙な戦績となって大リストラに追い込まれたアメーバ事業の責任の取り方も考えて欲しいと思っている人が日経新聞の読者にもたくさんいるかもしれませんね。私は1gもそんなことは思ってませんが。

「Ameba(アメーバ)」事業で大リストラ断行 サイバーエージェントの行方
http://itnp.net/story/872

 できれば、つまらん愚痴を人に読ませることなく経営者として王道を藤田さんには邁進して欲しいと願っております。


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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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