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2014.05.07

南シナ海が緊迫(追記あり)

 先週来、インシデントとしてちらほらウォーニングは上がっておりましたが、ちょっと緊張感という面では抜き差しならないところまで発展してきているので備忘録がてらメモいたします。

ベトナム海上警察 中国船に体当たり
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140507/k10014277741000.html

[引用] ベトナム政府は、中国国有の石油会社が今月から西沙諸島の周辺で海底の掘削を一方的に進めていると指摘し、現場海域はベトナムの排他的経済水域だとして強く反発しており、今回の衝突をきっかけに双方の間の緊張が一段と高まっています。

Vietnam Tries to Stop China Oil Rig Deployment
http://abcnews.go.com/International/wireStory/vietnam-escalates-dispute-china-oil-rig-23604556
China condemns Vietnamese 'harassment' of ship in disputed waters
http://www.reuters.com/article/2014/05/07/us-china-vietnam-usa-idUSBREA450WL20140507

[quote] The incident is the most serious in years between the two countries at sea. If neither side steps down, more serious clashes could break out between the two navies in what has long been regarded as a possible global flashpoint.

China's stationing of the oil rig over the weekend has been seen as one of its most provocative steps in a gradual campaign of asserting its sovereignty in the South China Sea, parts of which are also claimed by Vietnam, the Philippines and other Southeast Asian nations.

 普通にロシアでも報じられておりますが、一連の事態で見ますとコンテクストとしてはっきりしているのは「ウクライナ情勢が流動化するタイミングで、中国が冒険的な行動に出て、ベトナム、フィリピンからプロテストされている」という部分です。言い方は悪いですが、ロシアの東ウクライナ併合のタイミングで西側が物理的な介入を行わない動きを見極めて、中国がそれを真似たとも見えます。

Вьетнам потребовал от Китая снести нефтяную вышку в Южно-Китайском море
http://www.vz.ru/news/2014/5/7/685600.html

 で、アメリカ側も反応しておるわけですが、非常に内容としては限定的というか、あまり本腰にどうたらという雰囲気を現在はまだ感じません。もうちょっと様子見をと考えているうちに、話がどんどんエスカレートしていってしまっているのかもしれませんが。

U.S. criticizes Chinese oil rig move amid Vietnam protests
http://www.reuters.com/article/2014/05/06/us-china-vietnam-usa-idUSBREA450WL20140506

 中国国内情勢としてはシャドーバンキングをきっかけとした経済不安、ウイグル動静、キリスト教の拡大に対する封じ込め、中台経済交渉の難航など、近年に見ないほどの引き締めを必要とする状況に至っており、正直見返りの乏しい尖閣諸島問題で騒いでいられるほど安定した状態ではないんじゃないの、という気持ちになってきます。ある意味で、尖閣諸島問題はアメリカの対アジア政策を見極めるための試験紙の扱いであって、あまり踏み込んだ騒擾を引き起こすメリットが乏しいと言えますね。

 こういうクソ大事なときに小保方問題とかトップニュースにしている馬鹿どもめ一刻も早く死に絶えろ


(追記 20:58)

 「これの何がヤバいの?」という質問が寄せられたので、なんちゃってロシア通としても2点捕捉しておきます。そのうち、誰かが本格的に解説してくれるでしょう。

1) コーストガード(警察力)以上の展開になった。すでに睨み合っており、体当たりをしているという状態は、警察力の対抗では収まらず、中越両国の交戦規定に抵触して相互にエスカレートする可能性がある。血が流れると本当に危ない。

2) 有力な第三国による仲裁が現在は期待できない。というか、過去に数度あった中越間のトラブルについては、まずアメリカやEUが、次いでロシアが取り持って何とか緊張関係を捌いてきた。だがウクライナ問題で米、EUは介入できず口実を失っているばかりか、ロシア自体もプレステージや外交資源を失って間に入れない。

 日本はタイミング悪く中国の膨張政策に安倍首相が外で「中国バーカ」って批判したばっかなので、何か出来るはずもなく。あとはベトナムのお国柄。温厚だけど、退かない人々。


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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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