それ、アンバサダーとは無関係じゃないの?
徳力さんから返答がきたけど、一般的な英語におけるアンバサダー(ambassador, 代表者)の語義とずいぶん違うような。
AMNで使っている「アンバサダー」というのは、「インフルエンサー」とは真逆の意味の言葉なんです。
http://blog.tokuriki.com/
たぶん、徳力基彦さんの会社がアンバサダーとして元ネタにしているのはこれだと思うんですが…。
Brand Advocates: Turning Enthusiastic Customers into a Powerful Marketing Force
まあ、私も厳密なマーケティング用語を駆使するわけではないので、間違えているかもしれませんけど、そもそも brand ambassadorと言われたらその縦軸と横軸はおかしいんじゃないでしょうか。
影響力が低くてもファン度が高い人って、単なるファンでしょ。クラスタの中にいる人。
でも、アニオタの布教がキモがられてファン層拡大や作品評価の向上には繋がらないように、彼らが彼らの言葉でファンである代物の代弁をしても売り上げの拡大には繋がらない、だからファンの中のambassadorに対して一般への浸透を深めていくためのマーケティングを促進してクラスタ全体の影響力を高めていきましょう、というのが一部の Brand Ambassadorであり、彼らはブランドにとって広告における有償の担い手と定義されるんじゃないですかね。
徳力さんとこがAmbassadorは商品に対するロイヤリティに対する無償の代弁者というのであれば、それはAdvocates(支持者)とかFans(愛好者)といったmembershipに基づいた無数のファンたちを意味するんじゃないのかと。
もしも、本来の意味でAmbassadorと呼ぶのであれば、私も含めて一般的な意味では報酬が払われるべき立場の人です。そもそも扱うべき軸が違うと思うけど、内容で言うと「この辺」の人を金で雇って、その対価としてブランドの代表者となりKloutやInfluenceを行使してもらう人たち。
で、徳力さんもご自身で書いているんですが…。
[引用] (米国ではこうした自然なクチコミをしてくれている人たちをアドボケーツと呼ぶらしいので、自然クチコミしているアドボケーツを企業から何らか働きかけることでアンバサダー化する、と言う方が英語的には正しい表現なのかもしれませんが)
いやー、AMNが言ってるアンバサダーマーケティングって、Brand Advocacy Theory/Practiceのことですよね。これってすでに使っているお客様にご愛顧感謝サンプルを配るマーケティングと変わらないじゃないですかーやだー。
で、読んでませんが、その辺の根本的なところに違和感を持ってしまう状態なのに、どうも上記元ネタ本の和訳の監修も徳力さんがされているみたいです。大丈夫なのでしょうか。大丈夫なんでしょうけど。一応は、英語圏で大量にBrand Advocacyに関する論文があり、実証研究も進んでいる分野なので、変な形で(まったくの概念である)Ambassador Marketingと合体して日本だけ不思議な解釈になって一般化してしまうことのないよう願うしだいであります。
ともあれ、mixiは滅ぶべきであると考える次第である。