議論の精度を下げていること
当事者と観察者について。
当事者は、素直に本音を言う。
たとえば、仕事で働かない同僚を見つければ「あいつは俺と同じ給料を貰っているのに、働かないのは不公平だ」といい、テレビで生活保障が得られなかった親子が餓死すると「かわいそうだ。社会は彼らが生きていけるだけの糧を与えるべき」という。
相反した意見を吐く当事者を詰るのは簡単だが、そういう矛盾を心の中に幾つも抱えながら生きていくのが人間だ。
だから、往々にして「お前が言うな」とか「超大型ブーメラン」などが発生する。それらは、新しい状況を前にした本音を漏らすことが原因である。