Gunosyの精度が上がらないのは「クソ記事送るなカス」ボタンがないからでは?
二ヶ月ほど我慢して使っておりましたGunosy、相変わらずさっぱり読みたい記事の量が増えず、毎日25個下まで読んで、溜息をつきながらすでに既読の記事を2個3個読みにいってはせっせとダミーアカウントに情報を蓄積しています。その知能レベルはハツカネズミ状態で、ちっとも成長してくれません。
Gunosy炎上事件でその先が霞む向こうに理想のはてなを見た
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2013/05/gunosy-00a5.html
クラスター分けが不味いのか分類やウェイト付けがうまくいっていないのか分かりませんが… このままではmixiの軍門に降って丁稚、雑巾がけから始めるほかありません。逆に言えば、それだけ未来予測気味に人の興味関心をオールジャンルで読み解くということのむつかしさとも言えるわけですが、使うほどに賢いと宣伝するからにはもう少しどうにかならなかったのかという思いでいっぱいです。
もう飛躍的に精度を伸ばすには最終手段である「死ね!」ボタンの実装しかありません。ええ、とあるFACEBOOKの「いいね!」ボタンの対にあたる概念のアレです。embargoは精度上げの究極の手段のひとつであります。また、可能であれば「いい加減にしろハゲ」ボタンの実装です。同じネガティブフィードバックでも、この「記事は読んだけど、このクソ意見に賛同するわけねえだろカス」というのと、タイトル見ただけで「イケダハヤト師のクズサイトじゃねーか。二度とお奨めするんじゃねえよボケ」と判断して踏みを回避するものとは構造が違います。
前者は「タイトルを見て『おっ』と思ってコンビにまで立ち読みにいったけど面白くなかった」という中吊り業界における週刊現代のメソッドであり、いまのGunosyの精度の上がらなさは内容の質の担保は確保したAPIやユーザーのクリック動向だけでは分からないという意味でもあります。また、後者は地雷である書き手を回避するためのソリューションとして有効なのであり、元記事があってそれを佐々木俊尚さんが「これは良記事」とたった一文で回覧する書き込みがあったとき元記事ではなく佐々木俊尚キュレーションがお奨めされるという知能ゼロ状態を回避するためにも大事です。
Gunosyはかなり良くできていて、一時期の某ファッションサイトやECサイトで散見される『赤いワンピースを買ったお客様に、同じブランドの白いワンピースを紹介する』とか『350mlの牛乳パックを注文したお客様に500ml入りの牛乳をお奨めする』ような真似が比較的少なく、ウェイト付けはまずまずうまくいっているはずなのです。ただ、筋金入りの新日ファンに「格闘技だから似たようなもんだろ」と総合格闘技のお奨めをするような仕組みになっています。このあたりの細やかさ、機微というものをもう少し考えられるようになると、飛躍的によくなるのではないかと思うわけですね。
そのぶん、解析に時間がかかるようになるのは仕方がないから、記事全体の問題をもう少しうまく調整できるようになればいいなと考えるのであります。ビッグトピックスの調整もまずまずなのか、ヨシナガが不倫して自称事実婚という事変もちゃんとピックアップしていたので、あー読み手の属性は一応きちんと見てるんだなと。
web版のUIが微妙な割にスマホは良くできてるとか、ベンチャーらしいちぐはぐさが愛すべきところではありますが、ぜひ利用者が鼻水流して面白がるようなサービスに仕上げていって欲しいと思います。仕上がったころには飽きて別のサービスに流れているかもしれないけど。
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