この取り組み、無駄だけど凄いなあと思える人は挙手
10分ぐらいしか時間がないので雑に書く。エッセンスだけ分かる人に届け。
なぜ景気の「今」はわからないのか
http://event.yahoo.co.jp/bigdata/keiki/
これ単品では凄いことです。ヤフーはやっぱり偉大だし、たいしたものだ。
ここまで洗練された方法でビッグデータを集計しているというのは、本当に素晴らしいのは間違いありません。
ただ、証券で刑期もとい景気の先読みをやっている人からすると、意味がないのもまた事実です。大雑把な景気の未来予測自体は、かなり手法的にポピュラーなんすよ。問題は、突発事態が起きたときに前提条件が変わりうるので、リスク計算をどうするかが本当に大変なんですけど。
・ 比較対象が集計の遅い内閣府である
・ もっと少量のサンプルで到達可能な精度である
というのもありますが、そもそも景気指標というのは未来予測の世界ですんで、当面の景気の先行きというのは景気敏感株をあれこれいじりながら精度を上げていくほうが、より安く早く正確な景気予測が可能です。そういう意味では、ビッグデータの将来や方向性を占うために貴重な基礎研究とも言えるんじゃないかと。
ビッグデータとの紐付けで興味がある先というのは、Y!Jの検索を使っている人たちが、どのキーワードを検索すればどういうアテンションを持ちどんな消費行動に繋がっていくかって話だろうと思うんですけど、今回発表されたビッグデータへの取り組みがより洗練されていくといいですね。
具体的には、この手の検索キーワードを元に、リスクが想定できるようになるとか… ただまあ、分かっても天災系ですよねえ。揺れてる奴が、津々浦々で「揺れたー」とかオウンドメディアで書き込むとかそういう話で、本当に価値ある変動情報を握ってる人は、多数で検索かけたりしませんから。
あるいは、大規模商材の商品開発であったり、トレンド分析の大雑把な奴には向くと思います。
次回は属性別タレント好感度や、マス広告がいかに商品販売に結びついていないかといった、身も蓋もないような研究テーマでビッグデータを駆使していただけると嬉しいです。
あとは、ブーム終わりの兆候とかそういう奴かな。トレンダーズが仕掛けた案件の成功率とか、そういうのを知りたいです。
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