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2013.03.05

【告知】今週発売の『週刊FLASH』で、みんなの党松田公太さんとネット選挙で対談

 なんか私の肩書きが「ネットウォッチャー」になっていて、こんなのがみんなの党広報委員長の参議院議員と選挙を語っていいのかというシュールな展開になっております。

 誤解なきようにお願いしたいのですけれども、山本一郎個人や関係する法人においては、みんなの党や松田公太さんとは直接の関係は皆無ですのでよろしくお願い申し上げます。

ネットウォッチャー山本一郎xみんなの党松田公太激論シミュレーション
http://www.kobunsha.com/shelf/magazine/current?seriesid=101002

 事前にゲラを送って確認させてくれるって話だったような気がするんですが、チェックした記憶がないまま掲載されているという雰囲気も充満しておりますし、こんな北方の大地で週刊FLASH現物が届くはずもなく…。

 一応、いまの調査においてネット選挙のインパクトそのものというのはそれほど大きいものではなく、むしろ投票率は下がるインパクトを持ちます。将来的には、ネットを通じて政治情報を取っている人がより明確な争点で選挙が打たれた場合に投票にいくことも増えるかもしれませんが、ネット選挙は従来以上に固定票、組織票による政治が促進される側面は否めません。必然的に、組織でやる選挙をやっている政党が然るべきネット対策を行うことでより多くの有権者からの投票を確実なものとするでしょうし、特定の政党の支持者がネットでの候補者からの働きかけによって投票にいく確率が上がるということで名簿勝負になる部分が当初は強いと言えます。

 また、真の意味でネット選挙がもたらす変革は選挙の当落予測の精緻化です。というか、もうすでになってますが。公示日には90%以上の選挙結果は相応の誤差の範囲内の得票数で着地することが分かっておりますので、ある意味でビッグデータ要らずの未来予測でことが済んでしまいます。それが政治のためにいいのかどうかは分かりません。

 最後に、有権者の情報は候補者のものなのか、政党のものなのかという議論は今後必ず湧き起こっていくでしょう。党を出るときに、有権者の情報を党から引き出せないとかそういうジレンマで議員が党に拘束されてしまう、ということが発生しやすくなります。おそらくは、その情報は政党のものであって、議員や候補者のものではないというハンドリングになっていくでしょうが、それはネット選挙解禁後にさまざまな議論を喚起するんでしょうね。

 松田公太先生は過去に大勢の居るところで二度お目にかかっただけで、今回初めてじっくりお考えを聞く機会がありとても幸せでした。やはり、非常にアントレプレナーというか、起業家の気持ちの強い御仁で、今回のネット選挙も非常に楽観的かつ夢を持って取り組んでおられる姿勢が印象的です。成果や実績を上げることに大変ストレートな熱意と行動力をもっていらっしゃるので、うまく非自民の連携を取りつつ健闘して欲しいと願っております。



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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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