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2013.01.05

石原伸晃さん、いきなり環境省の除染トラブルの地雷を踏む

 新年早々石原さんの真価がまた問われてしまう事件が勃発しました。巷ではサティアン石原というありがたくない名称までつけられてしまっているようですが、除染のために行われていた事業がかえって河川などへの不法投棄によって汚染が拡大しちゃったんじゃないのという問題に真正面から取り組む必要に迫られております。

環境省、不適正な除染処理調査へ
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0401K_U3A100C1CR0000/
手抜き除染、夏から苦情殺到 環境省、対応おざなり
http://www.asahi.com/national/update/0105/TKY201301040463.html

 もちろん、このあたりは元請けとなっているゼネコンや、福島以外から流入して請負をしている業者に対してきちんとした調査をしていかなければならないのですけれども…。ただ、本件はいわゆる復興バブル、除染利権のようなものまで登場し、文字通り暴力団がらみの案件となっており、組織対策マターでもあるため、”弱小省庁”環境省が”二級官庁”警察庁に頭を下げて問題解決のための道筋を段取りしてもらうという実にシュールな状態に陥りかねません。

 で、朝日新聞の報道では”環境省は「多忙のため」苦情の対象となった業者をメモってない”とか言っておりますが、どうもやらかした業者がヤバすぎるために身の危険を感じたのではないかとかいう話もまた出ておるようです。本来需要がなく競争原理が働かないところへ政府が資金を大量投下してどうにかしようとすると、結果として違法なことに躊躇しない人たちが集まってきてこういう問題が発生するのは自明であるということを改めて知ると共に、こういう状態で国土強靭化とかしてばら撒きをして大丈夫なのか少し心配になります。

 っていうか、除染のために業者に払い出す費用が億単位で、除染の最終処分の費用も億単位なのに、除染した汚染土壌や汚染水をどっかに不法投棄した罰金が最大1,000万円とかどういう冗談なのだと個人的には思うわけですけれども、そういう地雷を踏み越えて、暁の石原帝国継承へ向け、与えられた試練を乗り越えるのだ伸晃。


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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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