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2012.11.20

さかもと未明女史、飛行機中で赤ちゃんに泣かれて逮捕寸前のクレームを起こす

 さすがはさかもと先生である…。

再生JALの心意気/さかもと未明(漫画家)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121119-00000002-voice-pol

 過去、国際線で外人家族の赤ちゃん号泣にキレた外国人が騒いで機中逮捕されたり、乗客同士のトラブルで口論から殴り合いに発展という現場を何度も目撃した私としては、JAL(日本航空)を含め日本の航空会社というのは何と心が広いのだろうと思うのですね。

 実際、私も何度も赤ちゃんを飛行機に乗せ、また気圧の影響で耳が痛いのか、家内がお乳をあげても泣き止まないという経験をしているので、実に心の痛むところではありますが。最近では、長男がシートベルトをしたがらないで泣くので大変です。

 もうこのあたりは、子供がいるかいないかで赤ちゃんの泣き声への受容性は大きく異なるものだろうと思います。電車でも騒ぐしねえ。

[WEB][社会]「子供がうるさいので電車降りてくれませんか」
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20100901#p1

 もし私がその場に居合わせたら「クレーム入れてる馬鹿女、お前が降りろ」と言ってたと思います。

 また、その前は電車の中でのベビーカーの是非について、ネットでも議論がありました。総じていえば、少子化対策だ内需維持だと世間がいい、育児に関する公共サービスの充実を地方自治体が競っている中で、肝心の日本人が育児で悩んでいる親に対して不寛容すぎるというのは実にもったいないことだと思っております。

 レストランでも電車でも飛行機でも、子供が何かの理由で激しく泣き始めたら、本当にどうしようもないのですよ。あやしながら外に出るぐらいしか解決策はない。日本でも欧米でも、レストランで子供がはしゃいで走り回ることに対して、親がどう躾けるのか、対応するのかは差がありますが、育児する側からすると子供がいるだけで入れる店が少なくなるのは各国共通ですが、寛容度でいうと日本は育児家庭に対して冷淡なところがあるように感じるんですよね。

 この一連のさかもと未明女史のパワーをどこに向ければ良いのかというと、圧倒的にmixiに対してだろうという結論に落ち着くわけでありますが、ほぼ世界共通の航空法を現在の装備にあわせて改良すべきとかまで言っちゃうさかもと女史は明らかに言いすぎですし、赤ちゃんが泣くなどの他人のマナーを叱責できる状態ではありません。っていうか、赤ちゃんが泣きやまないのが親のマナーかというとそれ以前の問題だとは思いますがね。着陸態勢に入ったところで搭乗員の制止を振り切って歩き回るのはマナー以前に犯罪です。また、そんなことを言論として発表しちゃうのもどうかしてると思ううえに、PHPも何を考えているんだかと感じますね。

 その辺がさかもと女史の作家性の裏打ちだとは思いますが、是非サハリン航空で同様の事態を起こしてロシア航空法違反でその場で逮捕留置されてみていただきたいと存じます。そのほうが、かなり迫力ある原稿になると考えますので。是非。


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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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