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2012.10.08

家入一真はジャック・スパロウみたいなもの

 ジャック・スパロウは架空の海賊だけど、ある意味で大航海時代の自由な空気の体現者でもあった。

 私は家入氏はそちら系統の人物だと思うし、いろんな意味で好きなようにやればいい、変なことやって物議を醸して、また船を仕立てて馬鹿や間抜けや世間知らずを満載して航海に出て、また変なことやって物議を醸して、というのが、彼の呼吸が止まる日まで続けるのだろうと思う。

studygiftは「もったいなかった」―やまもといちろう×家入一真対談【前編】
http://blogos.com/article/47881/

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 もちろん、私自身も他人に文句を言われたり、よく分からない風評に晒されるわけなんだけど、それ以上に、家入氏に対する毀誉褒貶というのは凄まじい。でも良い意味で家入氏は懲りない男であるし、彼が彼であり続けるかぎりはお行儀良くはならないのだから、いろんな訳の分からない奴が寄っていくし、彼はそいつを信じるし、一緒に何か始めて余計なことしかしないし、絶対に何かしでかす。だけど、彼が進んでいく地域というのは未踏破の海域であって、何かやらかすたびに、人が知らなかった領域がちょっとだけ明らかになって、文明の手の届く範囲の海図に記される。

 たぶん、真面目に仕事をし、ウェブに真剣に向かい合っている人にとっては、八割がた家入氏は受け入れられない存在だろうと思う。普通に考えれば、ITバブルに乗って株式上場に漕ぎ着けゴールデンパラシュートで大金を手にして好き放題生きてる人、ぐらいにしか思われないだろうし。

 でもなあ… 家入氏ってのは、本当に何も考えていないよ。裏に、何にもないよ。というか、考ないで行動するからこそ、やらかすんだよ。なんて魅力的なんだ。同じような魅力を持つ人間にKNN神田という先人は一応いるが、神田は何一つ成功していないからな、残念なことに。その分、一度結果は出して、いまなお何かに向かおうとしている家入氏は凄い。

 だから、彼から知見や教訓を引き出そうというのは無駄だ。何か見込みがあって活動したんじゃなくて、何か思いついて、ノリでとりあえずやってみようという脊髄反射的なものばかりだから、無計画だし、やらかす過程も「もう少し考えてからやれよ」と言いたくなるものばかりだ。彼に何か相談したところで「面白そうだ。やってみればいい」って話になるだけで、背中が容赦なく押されるものの航海の成功率が上がるわけでもない。

 だがそれがいい。ならず者が向こう見ずな航海に出て、面白おかしく成功したり失敗したりして生きて帰ってくるのが最高に楽しいのだよ。今回は人選を決定的に間違った、大人が一人もいなくて、ほうぼう批判を受けて炎上はしたけれど、こんな失敗、彼にしかできねえよ。むしろ、彼自身はいろんな意味で利用されたといっても過言ではないし、また、利用した奴らよりもはるかに大きな存在感を得た。馬鹿だけど最高に楽しいパイレーツとしての称号だ。

 きっと家入氏は今後もあれこれ絶対にやらかす。それも、彼しかできなさそうな成功や、失敗を。みんな、それを待ってるわけですね。対談の後編は今週中に出るようなので、そちらも是非。
 今回の対談は「家入さんとやまもとさんが対談していることそのものが意外だ」という声をたくさんいただいたので、私が家入氏をどう思っているのかだけでも伝えたくて書いてみました。彼のメルマガも頑張って書いているように思うので、ご関心のある方は是非読んでみてください。文字通りの、家入ワールドですよ。

家入一真のメールマガジン「生け贄スタイルの理論と実践」
http://magazine.livedoor.com/magazine/56

※ ジャック・スパロウを知らない人が多いようだったので、興味のある人はディズニー作品『パイレーツ・オブ・カリビアン』をご鑑賞いただければ。

 初めて六本木のawabarで家入一真氏にお会いしたとき、ああジャック・スパロウがおるなあと直感で思ったのであるよ。

 ある意味で、船もまともにもっていない一文無しの人間が、クズや阿呆を束ねて目標に向かっていくあたりの世界観は、結構家入的な感じである。


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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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