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2012.03.06

サイバー攻撃って本当にヤバかったんですね

 古典的な情報アプローチに従事している人だと、どうしてもサイバー攻撃とサイバーテロの違いを知らないまま、どこか遠くで起きているものであるとか、技術的なものだから技術方面が対策するものといった認識を持つ場合が多くてですね。まあ、要するに「俺には関係ねえ」という話になりやすいんですけれども。

NASAに執拗なサイバー攻撃、情報流出やネットワークの乗っ取り被害も
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1203/05/news012.html
NASA victim of 13 major cyber attacks last year
http://tvnz.co.nz/world-news/nasa-victim-13-major-cyber-attacks-last-year-4755356
Lawmakers concerned about cyber attacks on NASA
http://www.tallahassee.com/article/20120304/NEWS01/203040337/Lawmakers-concerned-about-cyber-attacks-NASA

 我が国だと、ソニーがゲーミングネットワークをアノニマスに乗っ取られて面倒なことになったとか、そういう民間のクラッカーの皆さんが騒擾を起こす的なアプローチでほのぼのニュースの一環として捉えられることが多いわけなんですが、ぶっちゃけこのNASAのケースで見ますと「組織的に」「業務として」「明確な目的を持った」一連の作戦行動じゃないのと思われるわけであります。

 そうなると、単純に技術的に詳しいアナーキーなアホが自身の独善的な主義主張に基づいて攻撃しててけしからん的な話ではなくて、国家対組織、あるいは国家対国家のアプローチでどうやってこれを排除していくのが望ましいのか考えていかなければならないですよねー、という話で。もう「危険です」と繰り返し述べているだけでは解決の糸口すら見つけられないということでありましょうか。

 何よりも、完全なる防御ができないばかりか、攻撃者が何者であるのか実際には分からないので、おそらくこの辺から攻撃を食らっているに違いないという目分量でしかサイバー戦争自体は状況認識ができないという時点で、非対称というレベルじゃねーぞという話でもあります。なので、本腰であれこれやられた結果として、国民生活の混乱は計り知れないものがあり、便利だからと普及したインターネットが、凄い災厄の基点となることだって充分に考えられるのであります。

 まあ、あれこれ頑張ってウォッチして参る所存ではございますが、正直これは膨大すぎて大変かもしれませんねー。


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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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