【書評】『独立のすすめ』(福澤諭吉・著 ロゼッタストーン編集部・編)(追記あり)
このところ移動が多かったのと、ちょっと前に友人が立て続けに独立したりするなどしてちょっとした起業ブームとなったので改めて福澤先生の本を読もうかと手に取りまして。
<追記 amazonの在庫が蒸発しました… 版元comでどうぞ。 http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-947767-11-0.html>
独立のすすめ―名著「学問のすすめ」より現代に生かせる知恵を再編集
http://www.rosetta.jp/books/book012.html
正直言うと、慶応義塾の塾員として本書を読むまでは「なんか第三者が編集をしているというのはどうなんだろう」と思ったんですけれども、確かに時代の背景からして難解で、福澤勉強会とかに足を向けないと理解が及ばない部分などはしっかりと落としてあったりして丁寧な作りの本で良かったです。
この本のいう「独立」とは単純に「業としての独立」ではなく、社会からの自立であったり、己の有為を世間に役立てるためのものの考え方であったり、現在ネットで騒がしいノマド論争とはやや隔絶したところにあります。世の中に偽者が溢れ、本物を見抜くための知恵や、己の内面と向き合う心構えといったところがしっかりと書かれていて好感が持てます。
いわゆる「気づき」や、ニューソートの世界とはまた違った哲学という意味でもあって、期間をおいて何度でも読み直したい感じの仕上がりなんですよねえ。つーか、ご本人前にしたら、滅茶苦茶怒られるんだろうな、みたいな。
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