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2011.08.29

ウェブ時代のクレーマーの群集化、その心理

 短く書く。短く。

・ ウェブになって、同好の士を集めやすくなった。
 ヲタだったりコアな趣味だったり、クラスメートにそういうのが好きな奴がいても一人二人で、情報交換も専門誌を買ってイベントとかに逝かない限り見つからない閉鎖的な状況だったのが、ウェブが普及して、少し検索すればそういう方面の人をたくさん見つけやすくなった。

・ マイナスの感情を持つ人同士も情報交換できるようになった。
 ウェブがある昔から、クレーマーはいた。難癖つける人は一定の割合いたが、それは上記のように、社会の中で分断されていた。左翼みたいに分かりやすい活動をしている人はサークル化していたが、クレーマーのような外見から分からない属性は、問題が起きない限り露顕しないし、連合することはなかった。だからせいぜい法人のお客様窓口に電話する程度の実害しかなかった。しかし、ウェブが普及することで、クレーマーが攻撃対象を制定すると、何らかウェブ上で同じようなクレーマーが野合できるようになった。

・ ウェブは多様化だけではなくタコツボ化する方向にも作用した。
 ウェブは多くの意見を取り入れるのに便利なツールであるだけでなく、自説を補強し、より妄信し、邁進するタコツボ化も促進した。同調圧力が高まると、他説を開陳する人を排除することが容易になり、むしろ他説が書かれて思索するよりも、他説を否定する論調を読み込んで、より先鋭化していく。

・ 不確かな議論が確定・前提になっていく。
 「~かもしれない」という予測や希望的観測が、「~だろう」「~にちがいない」を経て「~である」へと飛躍していく。全体のうちの一部を切り取って既成事実化し、他愛ないはずのその一部の特徴が、全体を占めているかのような錯覚を覚えるようになる。荒唐無稽な陰謀論が、そのタコツボの中での事実関係となり、集まったクレーマーは具体的な論考なしにヘイトスピーチを対象に直接、公的に投げかけることに抵抗ない状態となる。

・ コップの中の社会問題が拡散していく。
 電話の中だけで納まっていたクレーマーが、ウェブで結合し、情報をロンダリングし、ウェブ特有の群集心理で自己強化して先鋭化すると、その問題で人が騒いでいるという状態そのものが自己目的化していく。状況の改善ではなく、自己の心理が社会で共感されている状態を目指す。その認識を否定する他説を容認できる精神的土壌が失われる。

・ 独善性を帯び始める。
 一定の規模になるまでに、この精神状態は正義の実現過程にあるという陶酔状態になる。それが遵法的なのか、モラル的に正しいか、理知的か、といったあらゆるハードルは無視されるか、もともと無視してしかるべき知能の人が主体となる。その行動に理解を示さない個人は悪となり敵であって攻撃の対象となる。どのような非合理な誹謗中傷が行われたとしても容認されると誤解される。

 なんというか、「ウェブは馬鹿と暇人のもの」というのは、ある一定以上、現実を理解する手助けになっているといえよう。


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Comments

ひとりひとりの知識レベルが高くても群れると愚かになる時があれば、集団を組むことで一人では成し得なかった創造性を生み出すということではー
もっとも「創造性」という部分においては日本民族は若干苦手ですけど

上に加えると社会不安もあるでしょう

安定した世の中で、未来が保証されない世の中であればあるほど、自己の承認欲求も高まるでしょうから
過去にも不況にええじゃないか運動とか、あやしげな宗教運動とかあったんじゃないです?まぁそれの現代版かと

徒党を組む目的に優劣はつけないけどな。どちらかというと、一匹狼になって、徒党と戦うような人の方が、頭がおかしいのではと思うことの方がネットは多い。一匹狼なら、森の中でボツンとしていればいいのに。一匹狼なのに、寂しがり屋というのが問題なんであって。

本来、名前なり、コテハンなり主張するのは、旗を上げて仲間と集うわけでしょ。いやなら来るなじゃないよね。集めてるんだからw 集合知だって、集めてるのに、やたら線引きするしさ。それと、集めたなら、ボスとして責任感を持たなければ。で、ボスがいない徒党なら、気にする必要もないよ。蝉が鳴いてると思えばいいだけでしょ。

ただ、徒党を組むにしても、一匹狼にしても、ネットの中にいて、時間の無駄の方が多いなら、バカですよ。ニートにしても、ネットウヨにしても、時間を無駄にしているなら、人生を無駄に過しているのと同じ。

隊長も家族をもって変わったとしたら、時間の感覚が変わったでしょ。

あと、日本のエリートのダメなところは、時間を無駄にするんだよ。それで、報酬が多いなんて、経済を悪くするだけ。

アレですけど、単にこれは仮説の一つでしょう。

日経BPの小田嶋隆氏の連載の8月19日付の記事と、論旨も用語も重なる部分が多いのですが、偶然ですか。

実に納得できる内容で。

ウェブの群集心理のやつ、いろいろ議論があるけど整理されると確かにこういう流れなんでしょうね。

この40年でテクノロジーは進歩したけど使う人間は進歩してないといういい例ですな
例えるなら40年前の映画がデジタルリマスターで復刻したって感じですかね

高いハードルに自分を合わせるようと必死になるのではなく、高度な人に対して低レベルな自分に合わせる事を要求するような人達が多数派を形成してしまうせいで、より大勢の人達を巻き込んで物事を低質化させていくという、どこにでもよくある話。

短く書く。短く。
サイバーカスケード。

知識人と呼ばれる人々がレッテル貼りたがるのはなんでだろ。

ネット上の集まりを「コップの中の~」とよく言うけど、それだったら中東を始めとしたジャスミン革命はなんなのっさ作戦。

宗教と同じ構造ですね。

重要な柱が数本抜けてる気が。

1. 匿名による交流および情報発信の発達

実名の基地外密度はウェブ以前とさして変わらない気がします。

2. 「面白ければなんでもいい」と煽る層の増加

自分は無関係と言いたげななエントリですが、これに関して記憶にないとは言わせませんよ?(笑)

パクリの記事をもっともらしく書かれても
全然説得力がありませんね

やはり現実を解かっておられないようです
情報はコントロール出来ないですよ

だってここは日本ですしね
半島のお方と考え方が違います

日本は日本人で必ず守ります

また頭のおかしいコメントが湧いてるぞw

>半島のお方と考え方が違います

こいつ、きっとバカなんだろうね。
半島がどうとか日本とか全然関係ないだろうに。
そういうアホなこと書いてるからウェブが残念だと論じられているんだよ。

「頭がおかしい」
↑ 飛躍
「きっとバカなんだろうね」(予測や希望的観測)

つまりこういう構造だな (他愛ないはずのその一部の特徴が、全体を占めているかのような錯覚を覚える)

ツイッターなどSNSの発達の悪い面じゃないですかね。いわゆる匿名掲示板と違い、
無名の民がサークルを作りやすくなり、かつ有名人に直接石をぶつけられるようになった。
この状態ってあまり気付かれてないけど、まさに革命ですよね。

むしろ、可愛い奥様とか鬼女とか呼ばれている方々がリアルに徒党組めるような状況になったって感じがしますな。

一番そういうのを「ヤボ〜、カッコワルイ〜」って言いそうなのに。たしかにそのカーチャン世代あたりはおしゃもじとかおたまとか振り回して東京の繁華街をのし歩いたかもですが。

 野郎が徒党組んでる件? だから人件費けちらないで日本人がバントでもなんとか食えるようにしとかなきゃ、暇な失業者が暴れるんです、ということで。

やっぱあれかねフジTV関連のあれかね
隊長いつぞやよそで電通擁護記事書いてたもんね
そうとうデモがきいたのかな

サイバーカスケードですね、
割と昔に議論されましたが最近は全然目にしなくなった言葉です
問題はほっぽらかしですけど

ネットは多様な意見が見れるから優れていると言いながら反対意見は多数でもって徹底的に排除するような人、よくいますね
結局彼らにとっては「自身が多数派である」ことが気持ちいいだけなんでしょう
自分が間違っている可能性について微塵も考えない人が多数いること、これが現在のネットのレベルをひどく下げている気がします

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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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