« 誰しも、人である以上は必ず終わる | Main | 亀井静香大臣辞任で「奇兵隊」内閣はどうなっちゃうのか »

2010.06.11

木村剛、逃げ切れなさそうでござるの巻

 要するに債権飛ばしのようなものとマスコミにも報じられ始め、そんなこと最初から分かっておるがなという雰囲気の漂う日本振興銀行案件でございますが、日経がいうには検査忌避を口実として刑事告発の対象になる可能性が高くなったとのことであります。

金融庁、振興銀を刑事告発へ 「検査忌避」で
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819591E3E2E2E3978DE3E2E2E4E0E2E3E29797E3E2E2E2

 いまごろになって、ダイヤモンドとかも記事にしてたりとか、まあようやくエピローグが始まったのかなあと感じさせるところですが、案の定というか、あまり踏み込んだ内容にはなっていないので、知りうる限りの妄想で解説記事など。

金融庁の処分で追い込まれた日本振興銀行の絶体絶命
http://diamond.jp/articles/-/8341

 原則として、金融庁の指導というものは現職の銀行経営陣に対して行われるものであって、金融庁から比較的強い処分が出ると予期していた木村剛は、監督局から下る処分に先立って代表執行役・取締役会長からさっさと辞任しておりました。そうすると、行動は制約されるものの大株主として引き続き社長以下経営陣をコントロールして権勢を誇れると計算したからなんですね。

 ところが、結構早い段階から、木村剛が傀儡と思っていた日本振興銀行の経営陣は当局側に積極的に木村剛の意向を整理して伝達するなど、完全に「ごめんなさい」をしておったようです。当然、木村剛の指示している内容で違法性の可能性のあるものや、実施したら自身の身に責が及びかねないものについては、木村剛の指示内容ごと当局に情報提供しておったわけです。

日本振興銀行:木村剛会長の退任発表 赤字決算の責任取り
http://mainichi.jp/life/money/news/20100518k0000m020071000c.html

 表向きは、赤字決算の責任をとるというものではありますが、この赤字決算に至った背景も日本振興銀行独特のものでした。簡単に言えば、日本振興銀行は日本振興銀行グループとしてネットワーク企業を擁し、銀行法として認められるギリギリの5%以下の株式を保有しながら、ネットワーク企業同士で株式を持ち合う形で事実上経営権を支配し、彼らに金を貸し付けたり出資したりすることでグループ全体の経営を行ってきました。

 ところが、これらのネットワーク企業で黒字のところは少なく、日本振興銀行からの追い貸しが行われない限り、なかなか経営が保てないと見られる企業が多くありましたので、日本振興銀行は少しでも高い金利を設定し、預金を集め、これらのネットワーク企業に貸付を続けなければ振興ネットワークを維持できないというジレンマに遭遇した形となるようです。

 これが金融庁の検査で「旦那、本当に返済されるのかね?」と追及され、呼び出された木村剛の傀儡の皆様がたは貸し出しの実態を木村剛から知らされていないわけですから、もちろんマトモな回答はできません。それゆえ、「じゃあ引き当て積んでくださいww」と金融庁に指導されると従わざるを得ないことになります。

 コンプライアンスの鬼を自認していた木村剛は、金融庁の銀行法での検査の枠内であるなら、貸出先の経営や、ネットワークの事情にまで踏み込んで検査されないだろうという読みがあっただろうと思われます。しかし、振興ネットワーク内で複数社がその資金繰りのために日本振興銀行からの借り入れをぐるぐる回している実態があり、そんなものは個別にヒヤリングをかけてみれば分かってしまいます。

 他にも、SFCG(旧商工ファンド)からの債権買取も含めて、事実上のノンバンク業務を行っている実状であるとか、まあわんさか法令違反が出てきたようですから、銀行単体としては当然営業停止にならざるを得ず、また、公表された額面で言うならば順当に引き当てを積まされてしまい、千億単位で債務超過に転落することだって想像に難くありません。

「木村剛銀行」にマネロン疑惑
http://facta.co.jp/article/200906058.html

 FACTAの記事ではマネロンという書き方になっていますが、誰かが日本振興銀行に委託してマネロンを実施しようと考えているというよりは、実状は別だったのではないかと妄想しています。日本振興銀行の抱えていた資産そのものや、集めた預金自体を海外に流失させる仕掛けを内在しているように見えます。現地での提携先銀行の与信という裏書で実態のある融資と見せかけ不良債権化させず、帳簿上の黒字を作るための仕掛けと同時に健常な預金(キャッシュ)を架空の海外融資先を使う、という方法です。

 この内容は、日本振興銀行の監査法人が監査内容として提出した報告書の中に仕組みとしてバッチリ記載されており、金融庁もそれの真偽を確認した結果、重大な法令違反があったのではいかと考えるに至ったと思われます。

 問題は、5,000億円以上と報じられる日本振興銀行の預金のうち、いったいどのくらいが焦げ付いてしまったのか、回収可能な融資はどれだけなのかということであります。中の人の話では、木村剛がいなくなってから2,000億円ぐらいの融資がすでに回収不能なのではないかということなので、仮に破綻しましたということになるならば、日本航空ですったもんだした金額以上の処理額を積まなければならないことになります。

 もちろん、預金保険機構のセーフティネットですから、すべてこれは税金です。

 このあたりは思考実験というか妄想なのですが、もしペイオフの対象となるのであれば悲しいことにこんな事故物件が輝けるペイオフ第一号になるわけですし、そもそもそんなノンバンク事業を営んでいたのが銀行と言えるのか、その事業で集めた預金は保護されるべき性質のものなのかは議論が分かれることとなります。

 重ねて、木村剛が培ってきた人脈への波及も問題となります。安易に考えるならば、木村剛を使ってきた竹中平蔵氏はどうするのかとか考える向きも多いんですが、実際のところ木村剛はいろんなところに保険を打って、それが実際に功を奏していままで金融庁のアプローチをかわしてここまで事業を営んできました。それらの協力者の中には、政治家もいるでしょうし、高級官僚OBも含まれるかもしれません。

 実際に慌しくなってきているわけですけれども、少なくない金額を包まれた政治家や、彼の庇護によってさまざまなものを逃れてきた経緯、あるいは北の偉い人方面に近い筋へお金が流れていた事情なども今後出てくるかもしれません。ただ、もうとっくにサイコロは振られているので、最大波及範囲も見えている部分なんだろうとは予想しますけれども。

 ここ10日ぐらい、木村剛は予定をドタキャンしまくってる状況のようですが、くれぐれも自分自身で幕引きをするなど考えず、また周囲もそう追い込むことを控え、正当な手続きによって相応しい法的な処置を済ませ、再び経済人として活発な言論の場に木村剛が復帰することを期待してやみません。


« 誰しも、人である以上は必ず終わる | Main | 亀井静香大臣辞任で「奇兵隊」内閣はどうなっちゃうのか »

Comments

日銀も似たようなもんなんじゃないの?

お金を回していれば自分たちは安泰だと錯覚しているんだよ。

本来、経済イコール仕事なんだよ。ところが、経済イコール金回りっていうことで、いろいろな人を説得してしまい。仕事でないものまで金がいって、こげついていくんだろ。

個人だって、仕事をたいしてしないのに、給料よこせとか、無駄使いして、金が動きすぎている人は、いずれ潰れるわけでさ。典型は、未来の仕事分までさしだして住宅ローンを組んでしまうけど、実際は仕事していないのだから、どうみたってヤバイよね。まぁ、大金持ちだって、仕事をしていなければ、いずれ潰れるはずなんだろうけど、ま、金の方が寿命が人間より長かったりして、気の毒なものだよ。

やっぱり勉強ばかりしていて、仕事とはどういうことかわからず、社会にでてしまうのが、あれなのかもね。

とにかく、窓口で働いている末端の行員の方々は気の毒だなぁ。次はどんな仕事につけるのやら。一部業務停止とかいうのが一番つらいかも。なんか、小田原城に篭って、まわり敵軍に囲まれていて食料がつきていくみたいな。

ということで、普通の人たちから恨まれ、迷惑が及ぶかもしれないお金持ちの方々から失望され、たいへんでござるな。さらに、ご家族の方々とかも、辛いだろうね。

日銀も似たようなもんなんじゃないの?

お金を回していれば自分たちは安泰だと錯覚しているんだよ。

本来、経済イコール仕事なんだよ。ところが、経済イコール金回りっていうことで、いろいろな人を説得してしまい。仕事でないものまで金がいって、こげついていくんだろ。

個人だって、仕事をたいしてしないのに、給料よこせとか、無駄使いして、金が動きすぎている人は、いずれ潰れるわけでさ。典型は、未来の仕事分までさしだして住宅ローンを組んでしまうけど、実際は仕事していないのだから、どうみたってヤバイよね。まぁ、大金持ちだって、仕事をしていなければ、いずれ潰れるはずなんだろうけど、ま、金の方が寿命が人間より長かったりして、気の毒なものだよ。

やっぱり勉強ばかりしていて、仕事とはどういうことかわからず、社会にでてしまうのが、あれなのかもね。

とにかく、窓口で働いている末端の行員の方々は気の毒だなぁ。次はどんな仕事につけるのやら。一部業務停止とかいうのが一番つらいかも。なんか、小田原城に篭って、まわり敵軍に囲まれていて食料がつきていくみたいな。

ということで、普通の人たちから恨まれ、迷惑が及ぶかもしれないお金持ちの方々から失望され、たいへんでござるな。さらに、ご家族の方々とかも、辛いだろうね。

銀行の歴史がまた一ページ。

現役エステ王のことだから、指名手配されてもエステに潜伏するでしょう。

振興銀のデタラメぶりについては今出てる金融ビジネスが
一番良い仕事してるんじゃないか
関連会社に飛ばしまくってる不良資産を把握してるはずの
金融庁も微妙に先送り姿勢が見えるように思う

>くれぐれも自分自身で幕引きをするなど考えず

日債銀スキームは、もう見たくないですからね。

まれに見る銀行泥棒の金融犯罪ですが、いずれ始まる破たん処理にむけ、規制監督当局

がどういう対応をとるか、数千億円規模のペイオフ納税資金が使われる国民として関心

を集めるでしょう。
銀行は設立後2年たっても、貸し出し先が限られ、300億円ほどの規模にしか成長しませ

んでした。経営環境は新銀行東京と同じです。それがその後1年半ほどで3000億円に、そ

れから1年半で6000億円に拡大していきます。拡大は、破綻間際の事業ローンや消費者ロ

ーンから債権を買い取って、規模を膨らませていきました。
債務者が金利引きなおしの元本再計算を求めて支払いを拒絶して不良債権となったり、

債権が過払い金が発生して債権が存在していなければ、事実上の関係会社を通じて保証

させ、求償権を生じさせて、回収を装う方法で、損失を隠してきました。借り手にとっ

ては、突然に自分の知らない間に、銀行に保証したという会社がいたことを知り、目の

前に現われ、払えといってくる仰天。関係会社は保証の弁済金を銀行からの借入れで調

達します。保証の弁済金は銀行に入って債権は消滅させられますが、関係会社への融資

は残ったままになり、不良債権を回収できなければ、戻りません。債権は金利引きなお

し計算請求があったものゆえ、それに応じて元本が減ってしまえば、戻るはずもありま

せん。関係会社はもともと事業ローンのノンバンクが母体で、違法だろうと、債務者の

請求に応じることなく、請求をし続ける。
こうした関係会社貸付が銀行の貸付の半分を占めるといわれます。無価値の債権ゆえ、

損失飛ばし。一会社への貸付上限に違反しないように資本規制を免れるように、分散す

る必要があり、数多くの地域会社にわけなければならなかった。
破たん処理により、預金保険機構に承継されたあと、彼らの頭を悩ますことになるのは

、それらではありません。信託銀行とのSFCG債権の譲渡の争いです。銀行は信託銀行に

対して、自分が優位だとして争っていますが、登記自体の期日の点からいえば負けてい

ます。ただ銀行が主張するように譲渡の法律構成が譲渡担保であれば、信託譲渡目的登

記があろうと、実体上の権利は担保ゆえ、いずれが優先するかの決定は、法律問題です


預金保険機構は、銀行事業を承継したとき、この訴訟も引き継ぐことになります。譲渡

債権額は800億円ほどとみられていますが、国が訴訟で争わないとなれば、あるいは不利

は判決の場合に、上訴しなかったら、800億円が資産として消えるとなれば(すでに一部

は保証され、関係会社に移転しているが)、ペイオフに必要な納税資金となる。国は訴

訟を争わない限り、信認を受けた国民に負担を押し付けることになります。SFCGから信

託銀行への譲渡登記は、先に完了していても、SFCGは譲渡後も、回収金を速やかに引き渡すことなく、一般資金と一緒にして自由に使用し、定期的に金利部分を送金していたにすぎません。譲渡担保の性質を有しているという振興の理由がそこにあり、担保に対して、銀行は売買で譲り受けたと主張する。国は争わず自分から敗訴を認めるとすれば、国民の負担を増やすことになる。
仮に半分が関係会社貸付とすれば、3000億円、それに生存するSFCG債権の数百億円(既に半分は関係会社に移転されただろう)が不良となれば、その大半が返ってこない結果となる。速やかに払える返済原資は、国債と現金をあわせた2000億円弱だろうけど、販売管理費を考えれば、そこまでない。
国がSFCG債権訴訟で勝てても、3000億円のペイオフ資金を必要とし、負ければさらに数百億円余分になる。国はあえて争わず敗訴になって、500億円余分にかかったという報告を国民にはしないだろうけど。
さらに問題になるのは、敗訴の確定判決がでるまで振興は、1年半以上にわたり、他人の財産を違法に回収して利得してきたが、判決では、その回収金の返金を求める給付命令も同時にうけることになる。もっともそのとき銀行が、預金保険機構に事業承継されていれば、その金は預金を払い戻した後にあれば、払われる債権となるが、ペイオフが国の資金でなされ、銀行の資産ではペイオフが返金できないので、信託銀行には払い戻されない。
数千億円の銀行泥棒の預金者へのペイオフは、一大ニュースとなり、信託譲渡についてもニュースになってきたので、預金保険機構が引き継ぐ訴訟で、自分から争いを引き下がるか、watchが必要である。

出資法違反の証拠を隠滅したことの妨害の証拠調べとは、

既にその証拠となるメールがなくても、もとのローン契約他の契約書を押収さえすれば、何をしたかの事実の全容はつかめる。押収しても業務停止中だし、問題はないか。そのなかで、違法な取引が出てくる。
狙いは、もはや出資法違反やそれ以外の刑事犯罪の証拠調べではないか。

振興銀行は、SFCGや三和ファイナンスから債権を買い取り、買い取った債務者に対して、譲渡債権を振興からのローンに借換ように一斉勧誘した。SFCGから借りた客のローン債権は、借換ローンで完済されて消滅し、銀行ローンだけが残る。
元の譲渡債権は金利27~29% のローン。客は、既に支払った個々の元利金返済の全部について、利息制限法金利(100万円超過は15%、それ以下は18%)を適用して引きなおし計算し、元本残高を再計算するよう請求する正当な権利を持っている。余分に払った金利で元本減額や元本以上に払っていれば、過払い金請求する権利が生じる。
振興銀行は、借換攻勢をかけることで、引きなおし計算前の残高を全額返済させてしまい、その額の新たなローンをつけて、引きなおせば消滅していた債権を蘇らせ、存在させることに成功した。譲渡時に再計算して過払い金が出ていれば、存在しない債権を架空譲渡したことになる。したがってその後の請求は詐欺請求となる。場合により詐欺請求を隠蔽し、正当な権利に見せかけるために使ったのが、借換ローンとなる。これは違法であるが、振興は客の「任意弁済」を理由に違法性を認めてこなかった。
他方、銀行は、債権の譲渡を受けたとき、あるいはその後に、客から引きなおし請求があっても、残高見直しある債権の譲渡を受けていないと主張して、断固応じる態度をとらなかった。そうした引きなおし計算を理由に支払い拒絶の客の不良債権は、中小企業支援機構などの元ノンバンクの衣替えグループ金融会社に保証してもらったことにして、彼らに飛ばす。保証に必要な資金は関係会社に銀行が貸し付ける。関係会社には、引きなおし請求する支払い拒絶客が移管されて回収されるが、回収不能となり、アリゾナキャピタルなど、九段にある米州の名が付いた実態のないノンバンクに飛ばされる。結局、銀行のローンは焦げ付く。
こうして銀行本体には、利息制限法を越える不当な利得を得られる客が残り、不良債権が飛ばされる仕組みができあがる。
設立から2年の300億円程度の資産はその後1.5年で3000億円に、その後1.5年で6000億円に膨らんだ。
検査忌避が問題でなく、これの取引の全貌が明らかになれば、法律違反は詐欺に近い商法が明らかになる。検査忌避した取引の中身の証拠を差し押さえたというところか。

出資法違反の証拠を隠滅したことの妨害の証拠調べとは、

既にその証拠となるメールがなくても、もとのローン契約他の契約書を押収さえすれば、何をしたかの事実の全容はつかめる。押収しても業務停止中だし、問題はないか。そのなかで、違法な取引が出てくる。
狙いは、もはや出資法違反やそれ以外の刑事犯罪の証拠調べではないか。

振興銀行は、SFCGや三和ファイナンスから債権を買い取り、買い取った債務者に対して、譲渡債権を振興からのローンに借換ように一斉勧誘した。SFCGから借りた客のローン債権は、借換ローンで完済されて消滅し、銀行ローンだけが残る。
元の譲渡債権は金利27~29% のローン。客は、既に支払った個々の元利金返済の全部について、利息制限法金利(100万円超過は15%、それ以下は18%)を適用して引きなおし計算し、元本残高を再計算するよう請求する正当な権利を持っている。余分に払った金利で元本減額や元本以上に払っていれば、過払い金請求する権利が生じる。
振興銀行は、借換攻勢をかけることで、引きなおし計算前の残高を全額返済させてしまい、その額の新たなローンをつけて、引きなおせば消滅していた債権を蘇らせ、存在させることに成功した。譲渡時に再計算して過払い金が出ていれば、存在しない債権を架空譲渡したことになる。したがってその後の請求は詐欺請求となる。場合により詐欺請求を隠蔽し、正当な権利に見せかけるために使ったのが、借換ローンとなる。これは違法であるが、振興は客の「任意弁済」を理由に違法性を認めてこなかった。
他方、銀行は、債権の譲渡を受けたとき、あるいはその後に、客から引きなおし請求があっても、残高見直しある債権の譲渡を受けていないと主張して、断固応じる態度をとらなかった。そうした引きなおし計算を理由に支払い拒絶の客の不良債権は、中小企業支援機構などの元ノンバンクの衣替えグループ金融会社に保証してもらったことにして、彼らに飛ばす。保証に必要な資金は関係会社に銀行が貸し付ける。関係会社には、引きなおし請求する支払い拒絶客が移管されて回収されるが、回収不能となり、アリゾナキャピタルなど、九段にある米州の名が付いた実態のないノンバンクに飛ばされる。結局、銀行のローンは焦げ付く。
こうして銀行本体には、利息制限法を越える不当な利得を得られる客が残り、不良債権が飛ばされる仕組みができあがる。
設立から2年の300億円程度の資産はその後1.5年で3000億円に、その後1.5年で6000億円に膨らんだ。
検査忌避が問題でなく、これの取引の全貌が明らかになれば、法律違反は詐欺に近い商法が明らかになる。検査忌避した取引の中身の証拠を差し押さえたというところか。

どれが出資法違反は、どの取引をしたでしょうか。
破産する可能性が高い会社(SFCG)に、一月間の融資をするとき、

1. ローン債権1600件を元本総額100億円を、価格100億円で譲渡し、1ヵ月後に、103億8000万円で買い戻した。
2.  ローン債権1600件を元本総額100億円を、価格100億円で譲渡し、手数料として3.67億円を先払い、1ヵ月後に、100億円で買い戻した。
3.  ローン債権1600件を元本総額100億円を、価格96.33億円で譲渡し、1ヵ月後に、100億円で買い戻した。

どれも年金利に直せば、45.7%になる。3は利息前払い、2は手数料を前払い利息とみなし、1は追加代金を利息とみなした。
なお倒産したから、債権は買い戻されなかったので、担保権を行使し、債務者に譲渡通知をして債権を確定的に譲渡した。

振興は手数料を受け取って、それが利息とみなされた(誰によって? 裁判所以外に司法判断する権限は、誰にも委ねられていない)。
それではSFCGの破産リスクをとって、3や1の取引したとき、出資法違反になるか。

面倒だから、債権でなく、不動産を担保にしよう。
上のケース2で100億円の不動産を売買し、手数料3.67億円を受け取るのは、出資法違反か。
1と3の場合ではどうか。

証券会社は、債権担保でなく、証券を使って、期超えの処理でよく、客にサービスしてませんか。

別に鼠講がまた一つ破綻したというだけで、よくある話だと思いますが。
あと引き当て額が日航を越えるから・・・なんてどうでもいいえしょう。これからITゼネコンや建設ゼネコンで同じような大物の超新星爆発がゾロゾロ出てきますよ。

>>もちろん、預金保険機構のセーフティネットですから、すべてこれは税金です。

預金保険機構は各銀行の保険金で賄われている部分もあるから
郵貯銀じゃないから預金が税金で保護されることはないぞ。
不適格なことを書くな。

>預金保険機構は各銀行の保険金で賄われている部分もあるから
>郵貯銀じゃないから預金が税金で保護されることはないぞ。

特別保険料は0.036%で、全財源の2%に過ぎず、最終処理する債権額が多ければ多いほど最終的な税金投入比率は高まるんで、隊長の言ってることで間違いはないです。

The comments to this entry are closed.

« 誰しも、人である以上は必ず終わる | Main | 亀井静香大臣辞任で「奇兵隊」内閣はどうなっちゃうのか »

メルマガ

  • メルマガ広告
    やまもといちろうによる産業裏事情、時事解説メルマガの決定版!ご登録はこちら→→「人間迷路」
    夜間飛行
    BLOGOS メルマガ

漆黒と灯火バナー

  • 漆黒と灯火バナー
    真っ暗な未来を見据えて一歩を踏み出そうとする人たちが集まり、複数の眼で先を見通すための灯火を点し、未来を拓いていくためのサロン、経営情報グループ「漆黒と灯火」。モデレーターは山本一郎。詳細はこちら→→「漆黒と灯火」

プロフィール

  • Profile

    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

My Photo
無料ブログはココログ