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2010.02.19

iPnone/AppStoreでグラビア系目の保養アプリが壊滅的状況に&iPhone市況についての私見

 極めてどうでもいいことだが、違法アプリが大量アップされててデジタル泥棒市みたいな状態になっていたらしいAppstoreが、ついに重い腰を挙げ摘発を敢行したところ、巻き添えを喰った写真集系などのアプリが一緒に消えて逝ったという騒ぎに。

AppStoreに激震!!写真集系・グラビア系のiPhoneアプリがなくなった日、な夕刊。
http://www.appbank.net/2010/02/19/iphone-news/94933.php

 ぶっちゃけ、有償アプリの内部に他社の著作物侵害とかあってもAppleの審査が貫徹されない限り外部からは分かりっこないので… アプリに通報ボタンとか置いておくような形になるのかね? 買った人本人がアプリ評価のところに文句を垂れておけば、いずれはAppleや権利者が気づいて違法対策してくれるかもしれない、でもAppleだっていちいち他人の評価なんて見ねえよなあ。

 そういえば、OGCで新清士氏がネタ講演したところ、ファミ通comが派手に取り上げて、ついにヤフートップに掲載されてしまうという珍事も勃発。曰く、「iPhoneは儲からない」。

iPhoneは儲からない?――ゲームジャーナリスト新清士氏が業界の現状を分析
http://www.famitsu.com/game/news/1232195_1124.html

 さっそく賛否両論出て、どっちかって言うと「儲からないは言い過ぎじゃね」というような感じみたいですが、私は「期待ほどには儲からない」とか「ゲーム大手の人件費を考えると儲からない」とかいう意味合いであれば新氏の発言は別に何も間違ってないようには思いますけどねえ…。

 ストーリー性が大事、とか言ってますけど、ソーシャルアプリにせよスマートフォン向けにせよ、一発ネタの安価大量リリースで一個当たれば儲け物風情のドリコム的ドクトリンか、強力IPで一刀入魂の珠玉アプリを投入するコナミ的ドクトリンか、iPhoneアプリ単体での儲けはどうでもいいから連動コンテンツのARPUを引き上げるためにコンスタントにコンテンツを投入していくプレイフィッシュ的ドクトリンの、どれが生き残りそうかという話じゃないかと思うわけです。

 また、ゴールドラッシュで一番儲かったのは金掘った人じゃなくて金掘る人にジーパンを売った人、的な意味合いでopen faintがごたごたやってますけど、ああいうノリの話はあまり日本のデベロッパーじゃ話を聞かないですね。DeNAが偉かったか、と言われると直接意向を聴いたことがないので知らないけど。

 逆に、ラットレースに打って出て、たくさん金集めてどうにかしようとしたアプリヤとか、海外だとモコとかデジチョコとかどうすんだろうねと思う部分はあります。こういったところが回収できてんだろうか、という問題意識を持つと、新氏の言ってることも理解できると思うんですけどね。

 逆に、一人の開発者で頑張ってるとことか、ショックウェーブで喰えなくなったので3人で開発体制転がしてますみたいなとこは、充分iPhoneアプリで儲かってるみたいです。月800万の利益で喰えるところは問題ないし、大手だと数百万の利益ははした金なので儲からん、つまらん、というのはあると思うんですよねえ。

[OGC 2010]iPhoneは儲からない! じゃあどうすればいいんだ? 新清士氏が語る次世代アプリの目指すべきもの
http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20100217037/
[引用]現在のところ,iPhoneアプリで稼ぐ方法は確立されつつある。すなわち,いかに多くのアプリを投入して,ユーザーを自分のところに引きつけるかだ。

 前述したように、iPhoneアプリでそれなりに事業の成立しているところが実施しているドクトリンは必ずしもこれだけではないので、多くのアプリを投入しても必ずしもゴールデンルールになるとは限らないわけですけれども。"Winner takes all"という事業環境は、iPhoneではむしろ当てはまらない気がします。半年前のトップタイトルで生き残っているアプリってご記憶にあります? 皆さん。むしろ、セールストップのタイトルは、国別で見ても数ヶ月持つタイトルなんて稀じゃないかと思うんですよね。

 いまスマートフォン向けアプリで一番の問題となってるのは脱獄(jailbreak)なのであって、決してハドソンが仕掛けようとしたアプリ内ポイント決済の仕組みじゃありません。Electronic Frontier Foundationが何か言ってる奴ね。いや、脱獄が認められるようになればなったで、仕組みは考えうるからそれは構わないんだけれども、先行してiPhoneにコンテンツを投入し投資を続けてきたスタジオは死ぬから、それはApple何とかしてよ、と。

 でも、Anti Jailbreakをする動きは鈍い。やはりAppleだなあと思うぐらい、鈍い。だから、アプリは無料でDLCじゃないと採算に合わないよ、と考えるメーカーが増えるのは仕方がないと思うんですよね。

 あとは、冒頭の話に戻るけど、オンゲも同様に著作権管理と保護政策についての問題ぐらいかなあ。中国に国産オンゲが売りづらくなって、逆に安価な中国産オンゲが国内を一時期荒らしたけど、こりゃまあ立派な貿易不均衡であります。産業として、この辺のことを働きかけるのは実に重要なことかと思うわけだが、どこの会社も業界団体も自社のリストラと採算回帰策に手一杯で、何一つ行動に移せてないという実情はあるようです。

 2010年末のクリスマス商戦は、その前後含めて各社のラインアップがスカスカなので、スカスカなうちにどうにか手を打って欲しいもんです。

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Comments


静まれーぃ!静まれーぃ!
この紋所が目に・・・・静まれーぃ!
皆の者~、静まれっ!静まれっ!静まれーぃ!
このお方をどなたと・・・・静まれーぃ!
ええぃ!静まれっ!静まれーぃ!
さきの副将軍、水戸の御老・・・・し、静まれーぃ!
静まれーぃ!皆の者、静まれーぃ!
水戸・・・・静まれーぃ!静まれーぃ!静まれーぃ!

iphoneは開発総倒れ、って印象だけどね~。
 
小銭が埋れるゴミの山
うまうまなのはアップルとユーザー。

ある意味うぃんうぃん、的な。

新です(本人)。
確かに、珍事ですね。
タイトルがキャッチーにしやすかったようで、まあ報道段階では話がどうしても少しニュアンスが変わり出すので、まあ、これは毎度のことなので、しょうがないとして。

切込隊長さんが、適切に理解して頂いているので、ちゃんと伝わる人には伝わっていると安心している面もあります。今回聴衆の人には、既存のゲーム会社の人が多かったので、そちらに力点を置いて話してます。そのため、当然、「儲からない」というのは、全部ではなく、市場全体の中では厳しい企業が多いという話と言ったつもりでした(って、そんなこと当たり前だろ、って思っていたのですが、世間一般的にはそういう認識でもないようですね)。
当然ながら、数人のベンチャーと、大規模企業ではまったく戦略が違っており(当たり前だ)、私の知る限りでも、利益を出せているのは基本的に前者ですよね。

講演の中では、物語というのは、一発芸のネタ系のものではなく、継続的に「しくみづくり」で収益を上げる企業のことを想定しています(iPhoneに限らず一般論として)。今回は、聴衆に配慮しつつ、後者の戦略に力点を置いて話した感じです。その辺も、ニュースとして流れると、誤解の元かも。
儲かっているのが、「ジーパンを売った人」というのは、まさに言い得て妙ですね。だから、次のジーパンを考えましょうというのが、一番言いたかったことです。

脱獄問題の深刻さについては、私も取材を続けていまして、講演中に、一部触れたのですが、どこのメディアでも掲載されていませんね。これも、まだ、一般に広く認識されてない問題のようです。
中国との貿易不均衡問題は、本当に賛成です。私の知る限り、日本の政府や行政はこの問題を的確に理解しておらず、理解していている人でも、動きは非常に鈍いです。

(本人)きたこれw

(本人)きたこれw

PCでのiPhoneアプリ開発を容易にするFlashCS5が8万円とか、そういうのですかね。>ジーンズ

んで、メーカーサイドは無関係なオイラとしては、まともな電子書籍がまともな形式で読めるといいな、と。

KeyringPDFなんていつまでたってもMacに対応しやがらないし、ドットブック形式もJPG変換でしか読めないんじゃ意味ないよなあ。とか思うわけで。CrochetをiPhoneとかiPad向けにはよ出してくれよボイジャー、とか思う今日この頃。

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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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