« 「ネットカフェ規制条例」 良いことじゃないでしょうかねえ | Main | 爺が熱い »

2009.11.30

ドバイがヤバイ

 いまだ体調戻らずでゴホゴホやってるところでドバイの混乱がありまして、いろいろとアレです。大枠としては、三原淳雄せんせが5つの「D」として評論されておられますが、なんかすでに進行中の円高ネタと組み合わせてドバイ問題が語られたり、なんか全額アブダビが保証するから大丈夫的なイナバの物置議論が出てきたりと、百鬼夜行の情勢にありますね。

またしても“D“の字ラッシュ
http://guccipost.jp/cgi-bin/WebObjects/12336a3d498.woa/wa/read/sq_125348593b0/

 もともとドバイの問題点というのは、中東への資金のゲートウェイという割には有資産人口の絶対数が少ないし、ポートフォリオの中で公共事業の割合が極めて大きいし、何よりそこに依拠するファンドの数も扱う資金量も多すぎて収支が正直良く分かんないというところでありまして。ドバイの専門家、と称する人は沢山いるんですけど、ドバイの投資庁から数多ある欧米系のファンドからプロジェクトから山ほどある中でどこの専門なのか分からんのですね。日本人として、外人をみて「あの人は日本の専門家だ」というのと似ております。日本の専門家なのは分かった、で、日本の「何の」専門家なんだ、という話になるわけでして。

 話としては幾つか大別されるのですが、今回の契機は「ドバイ政府系投資会社ドバイ・ワールドの債務返済延期要請」なのだけど、ドバイの景気というのはある程度原油(WTI)相場が堅調で、それが周辺産業を潤すことで末広がりに中東各国に資金を供給する機能が十全である前提に立ってます。でも実際、ドバイがいままで投資してきた2,800億ドル以上の資金を中東全域にばら撒いてインフラや産業育成に貢献してきたといっても、実際のところそれほどの産業は育っておらず、結局オイルマネー頼りだねというところに落ち着きます。

 去年も危機に直面しまして、潮が引くように投資資金がいなくなりましたけれども、これが一服してもう大丈夫とはならずに、波打ち際みたいな第二の波に見舞われている状態というのは気になります。というのも、厳密に言えばドバイはオイルマネーそのものではなく、アブダビは必ずしもドバイと一体化しているものではなく、ドバイが金融センターと自称している資金の大半は欧米の資金であり、石油関連会社の裏書をされたファンドは中東ではなく欧州のキャピタルマーケットへ80%以上還流していっているからです。

 明確に見えているのは、欧米系の保険会社のプールの一部がドバイと非常に深い関係を築いてきていたので、この辺にきっと損害が今後出る形で欧州に波及していくんじゃないかなあ、という予測に過ぎないのであって、ドバイがなくなって実際誰が困るかと聴かれると、実は良く分かんないです。ああ、ドバイの人やドバイの土地建物に投資しちゃった人は困るか。でもそんな感じで、実際、周辺で「ドバイ大変だね」「うん、大変だ」「で、おたくは困るの?」「いや全然」といった趣でして。

 あんな誰が見てもバブルにしか見えない賭場には、分厚い財布持って博打打ちに逝った人以外、誰も足を向けないんじゃないでしょうかね。ドバイに昔から足突っ込んじゃって、腰まで漬かってる投資銀行や保険会社は大変なことになるかもしれませんが、そういうところは去年何とかショックで苦しくなって、アラブに資金要請をしないとならなかったところばっかりじゃないかと思うんですけども。

 これが理由で、本格的に原油価格が長期低迷するとか、信用不安を連鎖で喰らいかねない金融機関が本店のある地域で大規模な資金ショートを起こすとか、副次的要因が続発してくるなら話は別でしょうけれども、いますぐどうのこうのというのはまあないのかなと。

 むしろ、似たような金融センター機能でのし上がってきた新興地域なんぞに波及するほうが怖い気はしますけどね。シンガポールとか。何かあったとき、おっかなくて、置いておけなくなりますね、お金も会社も。そういうのもあるので、信頼と実績のジャパン・コーポレーションに、ということで円高、というのはゼロじゃないとは思うけど、どうなんでしょう。

 中期で見れば、ポンドがおっかないよねとか個別の事案は様々見つかるが、まあ見えている地雷ぐらいは明確に選り分けて進んで逝きましょう、誰かが吹き飛んでたら冥福を祈りつつ自分がそうならないように頑張って検証しながら進みましょう、ということぐらいでしょうか。ああ、こういうことを善意で書いてもポジショントークとか言われてしまうのだろうな。面倒くさく世知辛い世の中になったものでございます。


« 「ネットカフェ規制条例」 良いことじゃないでしょうかねえ | Main | 爺が熱い »

Comments

次は、イギリスだろ、で、シンガポール、そしてアメリカだな。で、ドバイの肉体労働者はどうなるのだろう。かわいそうだな。ま、不法入国者ばっかかもしれんけど。やっぱ、テロかな。要人誘拐かな。

日本のガンガン、デフレと、市場低迷は、なんか、とても面白いな。金から見放されていて、さぁ、これからガンバロウ。だって、肝心な愛してくれる金そのものがないのだから、嫉妬恨みも小さくていいよね。そこをいくと、不景気なはずなのに、株価が上がって貧富の格差がドドっと大きくなったら、もうアメリカでは、イスラム教が大流行で、宗教戦争になるとか。そういえば、お金に愛されるMookのかっちゃんは、男の愛はどうなったんだとか。まぁ、これもあれも、中国とロシアの経済鎖国が解けたからだろ。

隊長は、ちゃんと血液検査した方がいいぞ。あと、体調が悪いときは、酒はやめれ。寝ろ、寝ろ、寝ろ、寝ろ、寝ろだ。

マーシャル・D・ティーチ
モンキー・D・ルフィ
モンキー・D・ガープ
モンキー・D・ドラゴン
ポートガス・D・エース
ゴール・D・ロジャー
ハグワール・D・サウロ
他にいたっけ?

ドバイでシバイ
ドバイのヨバイ
ドバイはガバイ
ドバイはケバイ

俺、この株を生きて売り抜けたら結婚するんだ。

マイケルムーアの新作は面白そうですよ

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

« 「ネットカフェ規制条例」 良いことじゃないでしょうかねえ | Main | 爺が熱い »

メルマガ

  • メルマガ広告
    やまもといちろうによる産業裏事情、時事解説メルマガの決定版!ご登録はこちら→→「人間迷路」
    夜間飛行
    BLOGOS メルマガ

漆黒と灯火バナー

  • 漆黒と灯火バナー
    真っ暗な未来を見据えて一歩を踏み出そうとする人たちが集まり、複数の眼で先を見通すための灯火を点し、未来を拓いていくためのサロン、経営情報グループ「漆黒と灯火」。モデレーターは山本一郎。詳細はこちら→→「漆黒と灯火」

プロフィール

  • Profile

    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

My Photo
無料ブログはココログ