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2009.05.20

日本振興銀行への二重譲渡の件とSFCG資産流出問題について

 えー、本件だけで2,000億円級であります。

破綻SFCG、元会長周辺に資産次々と流出
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090520-OYT1T00548.htm

 元ネタを出していたところを日本振興銀行が訴えた(ようだ)という不思議な展開があり、ちょっと風速が上がりつつあるのですが、モノによっては二信組問題とかイ・アイ・イ問題とかより重大な事件になるかどうかといった按配です。

 大島さん関連で言うと、SFCG被害弁護団の基本的な調査能力不足があって、イマイチ進みが悪く、もたもたしている間に親族企業への資産譲渡が2,670億円あまり、譲渡先複数あれば損害額は下手すると数倍というような情勢になってしまい。

 一般論ですが、ハイエナ系弁護士の問題というのはグレーゾーン金利を解決したい多重債務者などの救済を掲げておきつつも、SFCGに限らず他のノンバンク金融機関の現役社員や幹部を高い手数料でスカウトしたり委託したりして何らか顧客リストを引き出し、そこに「おたく、金利を払いすぎていませんか?」などと営業をかけて過払い返還訴訟を代行するなどして、非常な収入を上げてきた、という部分もあります。考えようによっては、顧客リスト流出を示唆したりして多少暗めのことも厭わない弁護士さんが多数おられた(ようだ)というのは、いつかどこかで総括するべきことなのかなと別枠では思います。違法ですから。サラ金や商工ローン問題は金融業者の適正化を進める上で解決すべき問題ではあるものの、今回のようにSFCGみたいなガチのグレーゾーンが出てきて千億単位で回収し損ねるというのは非常に恥ずべきことだなと感じます。

 で、既報の部分もありますけれども、二重譲渡問題とは別に、日本振興銀行がSFCGの顧客に対して追加融資の営業をかけていたりしてまして、そのリストはどうやって手に入れたのかしらと思う部分もあります。06年12月の改正貸金業法でノンバンクの貸し出し規制はあるけれど、日本振興銀行はガチの銀行免許のため貸し出し制限なしの青天井貸し出し放題という状況に。

 そのようなSFCGでさえ取り立てられないような貸出先リストに営業をかけて追い貸しをして、じゃあ日本振興銀行は焦げ付かないのかという部分においては、まあ一般論ですけどそりゃ全部高金利で釣った預金ですわね。でも、元となった債権自体は二重譲渡。どこまで実態のある取引か、ちょっと外部からは分からない。これは当局(金融庁)も含め、誰も実態を分からないだろうし、下手をすると大島さんも日本振興銀行も知らないかもしれない。そりゃそうだ、と思うのは、2月に40万件ある譲渡された貸し出しを、誰がどこまで精査するのか、ブツ読みどうするか、というのを考えたら、まあ専門家集めて20人月以上はかかると思われ。誰がやるんだ、そんなもの。

 だから、SFCG破綻を読み切って、SFCGの持つ担保物件など2,000億以上を大島さんの個人会社に移し変えたらしいという話と、SFCGの既存顧客に対して追い貸しをしているだいたい1,500億円ぐらいの話とはセットで考えるべき、というのが外部的な読みだろうか。だって実態が(いまは誰も)分からないもの。当事者も分からないはず。誰が正義とか、違法だとか間違ってるとか、解釈はいろいろあるけれども、少なくとも分かっていることはSFCGの破綻どさくさで消えた2,000億と仮に日本振興銀行がドボンでもしたとき起きるペイオフ(から回収できる金額をひいた額)は全部税金で処理されるわけで。

 ハイエナ系は「本来それは俺たちが回収するつもりだった金だ」と思っているだろうし、大島さんからすれば「俺が俺の経営権の中で進めてきた話を後から蒸し返されても遅い」と感じているだろうし、木村さんは「俺は正しい」と信じているだろうし、まあ責任問題にでも発展したときどう処理するのかは見物だろうと。個人的にはラスボスは五味さんになるか、竹中一派になるのかは分からないけれども、これは外野があれこれ言うより本当に主筆さまが連立発足のレジーム回帰を仕掛けるに当たって重大な弾になるだろう、と考えるんで。

 本来なら、監督官庁がとっとと営業停止にして傷口が広がるのを防ぐというのが筋なんだろうけれども、同郷で同窓だそうだからなかなかこれが。まあ、気持ちは分かるけど。

 ペイオフだから1,000万までは安全とか、ちょっとした高金利で集めた金額が4,100億ぐらい。ちょっとさすがにこれはねえ…。コアな話は書かないけれども、百年戦争はまだまだ続きそうであります。当方としては、死人が出ないことを祈るのみだな。

(追記)

 落合伸治さんはどうなっちゃったのでしょう。

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Comments

ペイオフ金額も集めればちょっとした額になるのか。考えたら当たり前の話だけど。dollar
しかし同郷で同窓だから止められないって、どうだか・・・。

>木村さんは「俺は正しい」

何てカオスww

ワンピース・ベルセルクで喩えるとまさに今やってる話だな

しかしアレですな、この規模で取り込み詐欺をやられたら、手の施しようが無いんですなぁ。shock

結論がどのように導かれているのか、原因事実-->分析-->推論の道筋がみえてきません。
それほど支離滅裂な業務をしていることはわかります。

1. 2重譲渡で誰が優先しているか、いないのか。
 2重譲渡先では、仮に、重なる相手の信託銀行が譲渡登記で優先しており、権利主張できるとしても、権利者の確定のための確認訴訟をしてこない限り、債務者対抗要件を具備した唯一の業者である振興銀行は、永遠に排他的に回収できる。

2. 信託銀行がなぜ確認と不当利得返還のの訴えをださないのか。
確認訴訟、給付訴訟は、債務者ごとに、一件一件、訴状を作成し、申し立てし、裁判手続きされなければならないのか?
信託が一万件の確認訴訟をしようとしたら、法廷は、1万回なのか?
被告が同じであれば、一回の裁判で処理できるのかできないのか
できなければ、登記制度は、権利の実現が現実には機能しなくなって、意味がないことになる。

3. 何をおびえる信託銀行--どうして確認の訴えをしないのか
信託財産については、別除権の扱いになり、破産財団を構成しないので、SFCGの管財人の手から離される。別除権者は、譲渡者の債務者通知をさせて、自分で回収することになる。
したがって、信託銀行には、信託財産の回収金が引き渡されていないという。破産手続きなので、いずれにしろ、回収事務委託契約は終了する。
振興銀行に対するが確認の訴えをしないかぎり、信託受益権の投資家は、信託財産ゼロとして扱われることになる。受託者は、どうする意向なのか。今のところ、信託準備金で、回収金がなくても、半年以上、金利払いに不足はでないだろうが。

4. なぜ信託銀行は譲渡通知を送付させないか
いったい何が起こっているかが、見えない。どうして。回収金をとめられた信託銀行は、譲渡通知を出して、振興と争いがあることを、伝えないのか。
債務者はそのとき、有効な登記の日付にしたがって、権利者に払えば免責される。
複数の譲渡通知をうけたとき、供託できるか。債権者不確知要件を満たすかどうかだが、登記で確定されるので、供託も受理されないかもしれない。
このとき、振興は、債務者から取れなくなる。

5.信託銀行が振興銀行に給付請求するとき
権利が確認されたとき、振興は、他人の財産から不当に利得したことになるので、真の債権者に、返還する義務が生じる。そのとき、いったい全額を払える能力があるのか。

6. 譲渡債権の権利関係を調べるのに、なぜ専門家20人月かかる根拠がわからない。
単に、債権譲渡の登記事項証明を取れば、わかることでしょう。違いますか?
譲渡債権の対外的権利の確定は、登記でなされるのはいうまでありまえん。
すなわち登記を調べる事務作業量が、20人月と判断されるのか。
性差とあるので、訴訟手続きとは無関係のようです。

7. いくらで購入したのか--SFCG債権譲渡。ペイオフのリスク
振興銀行が譲り受けた1100億円といわれる債権だが、譲渡金額はともかくとして、7割、割り引いて、元本の3割で購入していたら、2重譲渡のリスクが現実になっても、財務上、業務停止となるような問題が起こるか。否。
どのような価格で購入したと推測されるか。

8. 数字を把握されているか
昨年10月のSFCG有価証券報告書からであれば、
総資産 6500億
貸付金 5500億
譲渡設定債権 4300億円

4月の負債見積もりが3300億円とのこと。120%の超過担保とすれば、4000億円に譲渡設定がある。
それに1100億円の信託への譲渡があり、700億円が2重譲渡とされとして、4500億円の債権はすでに流出している計算になる。
別除権行使されるとして、破産財団に残るのは、1000億円の債権とその他の資産1000億円か。

2600億円が財産隠匿され、偏頗譲渡されているというが、計算が合わないでしょう。
重複譲渡はどのくらいになっているのか。
それ以外に2100億円の過払い金推定額。

これらを明らかにしないで、結論を導くことも、主張の根拠もみえません。

政治問題になりそう。
金融庁もそろそろヤルでしょ?
選挙の前に起爆スイッチを押すのでは?>反竹中:小泉連合。

(◎´∀`)ノ

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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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