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2009.03.24

最近読んだ本とか

 面白かったとかお奨めとかではなく、単に読んだ本であって興味あったら目を通してね程度の羅列ですみません。

会社は毎日つぶれている (日経プレミアシリーズ)

 読み物として。

 日商岩井側から偉くなって双日の社長になってみたら、資源バブルがやってきていつの間にか会社が建て直って、サクセスストーリーを実現した幸運を呼び込む方法についての心構えを記述。

 むしろ合併企業のトップは失脚しないことがご身の大事、という雰囲気もあるし、こういう思想で経営に臨まなければ確かに大変なことになるよなあ、と感慨深い部分も。後半はつまんない、というか本にするために無理矢理書いたっぽい部分なので読まなくていい。

 やはり経営危機は経営者を磨くのだなあという… ただ、これから経営者になろう、頑張って出世しようという人にとっては「これが経営だわ」と思われるとちょっとなあ。

崩壊する世界 繁栄する日本

 経済危機が起きて、過剰流動性バブルが崩壊した直後に各国の培ってきた環境適応モデルが合理的でなくなったことを各国別に網羅した本。相対的に日本のモデルは良い、優れている部分がある、というのはあんまマスコミが触れたがらない部分であるし、そのあたりを解剖している点で良書かなあと。

 前回読んだ韓国本が、多少煽動チックだったのに比べても非常にオーソドックスな解釈で各国実情を比較しようとしている風に読める。違うかも知れんが。

 個人的には、モデル論よりも資金還流とか貿易体制の中でのロール、機能論のほうがしっくりくるように思うけれども、まあそこは私が博打打ちだからか……。

ネット広告ハンドブック 最新知識から出稿の実務、効果測定、技術動向まで

 ネット広告を出すぐらいなら、最低でもこのぐらいやろうよ、という線引きには持って来いの本。ネットではもはやメディアレップという考え方自体が終了寸前なので、次の稼ぎをどう作るかという過程にあり、一山いくらの商売から脱却しようと志す広告屋の意志が感じられて良い。

 逆に「いまネット広告の実務ってどうなっておるのかね」という興味本位でもアリ。

情報力

 もうちょっと評価されても良さそうな本だけどなあ… 物理的に薄いけど。あまりツール類を使って情報整理をしない私からすると「あー、ここまですんのか」とか新鮮だわー。いまやテレビ番組の録画とかまで奥さん任せであるし。

 最近は仕事術系の本が増えすぎて収拾がついてないのもあるけど、どうせならいままで培ったものを膨らませて体系化して分厚いの書いたらと思う。

「はだかの王様」の経済学

 普通に駄本なんだけど、その冗長さの向こうに「三回間違えて正解に近づく」風の微妙さが味わい深さを感じさせる奇妙なところがいい。私らの経済行為って、マルクス経済の研究者から見るとそういう風に見えているんだなあという既視感があってさ。

 たぶん、この辺の集中力(あるいは偏狭さ)って、新しい環境(例えばグローバリズム)や、新しい概念(例えばゲーム理論)を取り入れて、従来の己の主張を補強しようという方向に進みがちなのかなあ、と読んでて思った。ただ、分かりやすい(がゆえに変な説得力の無さも感じる)分、最後まで読んじゃったよ。うん。

戦争の経済学

 単純に積読消化なんだけれども。これはciv4マルチでいけるんじゃないかと思った。無理かな。あくまで読み物として。経済本と思うと損すると思う。

 ここで、例えば中国と中央アジアとか、中国とインドとかって話と、世界の過剰生産性をどうすんのかとかって話をクロスさせながら読むと面白いんじゃないかと。まあ、勝手に私がそう思いながら読んでただけだけど。

断る力 (文春新書)

 いまや売れっ子となったおばさんの自伝的書物。というか、いろいろ文句垂れてて面白い。外資系株屋からすると何あいつ風の、まるで佐藤ゆかり女史みたいな扱いになってるが、でもやっぱり書く内容がすっぱりしててとても楽しい。

 基本的に、マッチョで向上心旺盛で坂の上の雲を目指して全力疾走できる人なら何とかなる感じの内容であることが多い人だけれども、これはこれでアリじゃなかろうか。

 しかし勝間女史は多作である。佐藤優氏に匹敵する感じだ。

米国世界戦略の核心―世界は「アメリカン・パワー」を制御できるか?

 "Taming American Power"の訳本。アメリカのパワーの源泉と、周辺国がそれ利用する際の方法と、アメリカの今後、という三部作。アメリカと関係の深い日本であればこそ知る必要のあるあれこれ… のはずだが、ボーキング、すなわち面従腹背とかいまさら語られてもなあという気もする。理知的であるがゆえに悩ましいのは、日米関係がお互い思っている以上に機能的で成熟しているからなのかしら?

 完全にアメリカとプレイしている国にとっては切実な問題なんだけどねえ。我が国にはあまりこれといった介入は特にないからなあ。どうであろ。これから「マッキンダーの地政学」を読もう…。

オバマは世界を救えるか

 ミアシャイマー氏とかと比べてはいけないんだろうが、より時事よりに、かつ平易に目の前のオバマ政権の特徴を解説しようと試みた本。さすがはご本職。それにしても、福田さん緊急辞任とかオバマさんの演説とか節目節目には大きいネタはいろいろあったはずなのに、思い返すと随分昔のように感じるのもまた悩ましいところで。

 ま、ある種「ローマ皇帝が代替わりしても、市場経済が生きている限りは優良属州はそれほど影響を受けない」というような感じかしら、違うか。しかし、AIGの問題から流れ流れてホルブルック氏にまで影響をもたらすとは。奥が深すぎる、現実のアメリカ社会。

1の力を10倍にする アライアンス仕事術

 アライアンスというか、請負の極意について記した仕事術系の本。セミナー商売くさい書き出しだったので警戒感MAXになったが、読んでみたらそうでもなかった。組織にあって命令されて動くのに慣れちゃっている人にとっては、アライアンス、頼み頼まれの仕事の流れが分からないのかもしれないな。

 ただ、仕事って流れてるもんじゃなくて、結局誰かが「詰め」て「決め」て実現してかなきゃならないのよねえ。おサイフケータイにしても、上でアライアンスとしてそう決まったから、現場ではそれ用に実現する工程があり、それに従事している人々のほうがアライアンスとかレバレッジとかやってる人より絶対数は圧倒的に多いわけで。むつかしいよねえ。

雇用大崩壊―失業率10%時代の到来 (生活人新書)

 新書なんだけど話が飛ぶのと、あれこれ何でだと思い返しながら統計サイトを併読しつつ読み進めないといけないので骨が折れる。せっかくの内容なのに勿体無い。っていうか、グラフぐらい挿入すべきだと思うわ私。

 まあ、もとから最上層の終身雇用なんて、日本全体の働き方からすれば幻想以外の何者でもないよなとも思うし、そのあたりの整理はさすが。上げ潮に関してはもう終わった話かなと感じるのでどうでもいいです、はい。失業率上げないために、経済効率下げようぜというのは暴論ですかそうですか。

「依存症」の日本経済 (講談社BIZ) (講談社BIZ)

 評判がいいので目を通してみたけど駄本ぽかった。依存っていうけど、アメリカに依存しない経済国なんてねーし、預金だの学習塾だの概ね言いがかりというか読者受けというか、レベルを下げて間口を広げよう風の釣り具合だったので感動した。

 ただ、こういう(著者の思う)歪な状況を克服することで日本社会を良くしましょう、という志はよさげ。それ以外の著書では手堅さを感じただけに、もうちょっとどうにかならんのかと。

 で、みずほグループはどうなってしまうんでしょうか。


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Comments

「はだか」と「戦争」を並べて書くところに隊長の意地悪さが出てて良い感じっすね。

うーん、えっちな本がないな。頭が悪くなるぞ。

ブラック・ダリア
ジェイムズ・エルロイ
文藝春秋

イトウの恋
中島京子
講談社

一年間DVDばっかだ、読書ノートは。
とりあえず、この二つを推薦しておこうかな。

今夜か明日、「プリティ・ベビー」を見るつもり。
ジャケットの、ブルック・シールズがいいな。


それにしても、原監督の試合は、なんでドラマになるんだろ。
すんなり優勝しないで、韓国に点をとらせるあたり、憎い。

隊長は小説とか読まないの?

最近の本といえば今日発売の週刊アスキーで歌田広明ちゃんが、隊長の「情報革命バブル」なんたらを

「ブログまんまののりで粗っぽい」「ひどい作りの本が嫌いな人は読まない方がいい」「文春がこんな本作るとは呆れた」

と全否定している件について

おや、有名な三つ子の赤字神の新刊が入ってますね。

二冊ほど被ったわw
隊長本は次いつだい?
日経ビジネスや朝日新聞の書評では誉められていたけどさ、
なんで発売後しばらく経ってから週アスの、
しかも鬱病っぽい人から叩かれてたのかい?w

売れっ子おばさん、米欄に現れそうですなww池田先生が丸め込まれたような展開を希望。

SPA!を読みました。隊長のコメントが印象的だったので、「わかりやすく説明・説得する技術」という本を読んでみます!

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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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