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2008.11.17

『紅き野良犬』JACROW#11を見物に逝った

 先日、奥さんと『紅き野良犬』の観劇に足を向けたのである。公演は終わってしまったのでネタバレもヘチマもないかもしれないが、一応。

http://www.jacrow.com/

脚本・演出=中村暢明

出演=三浦知之(InnocentSphere) ・祥野獣一(獣劇隊)・岩☆ロック(岩☆ロック座)・平山寛人・前田彩子・ヤナカケイスケ(オッセルズ)・湯田昌次・椎谷陽一・爺隠才蔵(箱庭円舞曲)・長岡初奈(チャリT企画)・小安光海・菊地未来・成川知也・蒻崎今日子(JACROW)

 「いや、面白かったよ」と軽々しく言えない感じだったこの作品。時代劇風で、奥川幕府に弾圧されて逃亡の末、パルチザン化するモリシタン(モリスト教徒)たちの物語、と書くと何かのパロディではないかと思われるかもしれない。

 なんちゃってキリスト教徒の私としては、最初は「なんぞwww」と思った。幕府に迫害されて逃げてきているわけだから、先々で逢う人々や事件がことごとく「幕府の仕業」に見えるのは致し方ないし、疑心暗鬼になっているなか誰が幕府の手先か進展がないのだから集団が疑いで凝り固まって自壊していくさまを閲覧するのは当然と言えよう。

 私のような観劇素人でも分かりやすい、かっこいいヒーローの素浪人がやってきて、これがまた何と言うか主人公が着物着て刀持ってる状況なのであった。イメージ的にはジャック・バウアーさんin時代劇という感じ。集団ヒステリーに毒されたモリシタン村であーでもないこーでもないと七転八倒。面白い。

 あからさまに怪しい井戸があり、あからさまに怪しいめくらの薬売りがファイザーの手先としてバイアグラを売りに来て、あからさまに怪しい農民たちが愛情と相互疑心を育んでいる。冒頭の殺人事件から一向に進展せず真犯人が中盤まで分からんまま、次々と村人が死んでいくという人狼情勢というのは興味深い。

 あまり感情移入するような感じじゃなく、というか政府に迫害される国民が蜂起しようとしている情勢ってなかなか想像つかないのもあって、村人Aが殺され、その妻を寝取ろうとする村人Bというのはモリスト教徒的にどうよ。そも、彼らは家族単位以外ではそれほど信頼関係はなかったのではないだろうか。

 結局、井戸の中に埋蔵金があって、それを知った村人が抜け駆けするの武器買うので身内同士の争いの果てに散り、落ち武者風味の岩☆ロック氏が来ては捕まり、逃げては殴られて捕まり、そんでファイザーの手先に下手袖で始末されるという情けなさゲージMAXの屠られぶりに感涙が尽きない。

 劇中の村人たちの情愛というよりはパニックスリラーな感じで、誰が秀でているというより劇全体の熱演が心地よい雰囲気だった。ただ、隣の人も言ってたんだけど「この手の劇は二度観ないと良さは分からない」と。それは本当かも知れん、というのは村人それぞれが個性や立ち位置があって、夫婦だったり兄弟だったりするんだけど、最初の殺人でいきなり全員一同に介してて、誰が誰だか。

 その後、話が進んで「おお、あれがあれの嫁で」とか「あの弟があの妹を好きで」などと見分けがついたところで死んでたり嘆いてたりするので凄く残念。ジャックバウアーさんが目立ちすぎてるからかもしれないが。ほんと、犯人があからさまに伏線剥き出しにするまでは、素浪人とその他って感じで。まあ、それはどうしようもないんだろうけどさあ。

 観劇してから一週間以上経つが、いまだに最初から最後まで覚えてる。単純な「面白い」と「つまんない」のベクトルじゃなくて、何か全然違う深い印象を観る者に与えるような、そんな作品でござんした。何と言っても「で、この劇終わってからどうなるんだろう?」というような、後日談に対する興味がまったく湧かない。生き残った農民ズは必ず野垂れ死んでいるだろうに千点。信仰を捨てないが教義から学んでない群衆に幸あれ。

 むしろ、大半が死んでいくその一日の一部始終という、人生の最後だけ、奴らは鬼のように燃えてたんだなあ、と。その分、役者の人々の熱演が心地よかったのであります。

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Comments

面白いの?

Posted by: | 2008.11.17 at 16:28

やっぱり、これもフェラナンド君のつながりかぁ? 世間は広いなぁ。芝居は、ま、小さな野球場みたいなものだから。ハズレもあるかもしれないけど、スゲー小さくて、安いところも見ておくのもいいかもな。芝居作りは、ネットより面白いよ。隊長も、劇団作ってしまうとか。ついでに出演もして。ネットもキャラとかあるけど、リアルな生身の身体をつかってキャラで、みんなキャラをもっていて、で、練習で、催眠術かけてもらったり、なんで、ネットは、言葉だけで妄想しているのか、どうかしている。例えば、小説でも、林檎と書いてあったら、好き勝手に妄想できるけど、映画だと、いろいろな種類の林檎を調べて、サンプルで取り寄せて、決まったら決まったで、100個買ってきて、一番いい林檎をつかったりするわけで。若いときの読書は、経験がない文、想像とか推理とか、そういうことを論理的に身につけるのはいいが、年をとったら、すべて現実の手にしたり自分の目で直接見たり、だいたい、日本語が亡ぶって、誰が触ったり、直接見たりできるんだ? 妄想パラノイアじゃん。

Posted by: | 2008.11.17 at 16:54

やっぱり、これもフェラナンド君のつながりかぁ? 世間は広いなぁ。芝居は、ま、小さな野球場みたいなものだから。ハズレもあるかもしれないけど、スゲー小さくて、安いところも見ておくのもいいかもな。芝居作りは、ネットより面白いよ。隊長も、劇団作ってしまうとか。ついでに出演もして。ネットもキャラとかあるけど、リアルな生身の身体をつかってキャラで、みんなキャラをもっていて、で、練習で、催眠術かけてもらったり、なんで、ネットは、言葉だけで妄想しているのか、どうかしている。例えば、小説でも、林檎と書いてあったら、好き勝手に妄想できるけど、映画だと、いろいろな種類の林檎を調べて、サンプルで取り寄せて、決まったら決まったで、100個買ってきて、一番いい林檎をつかったりするわけで。若いときの読書は、経験がない文、想像とか推理とか、そういうことを論理的に身につけるのはいいが、年をとったら、すべて現実の手にしたり自分の目で直接見たり、だいたい、日本語が亡ぶって、誰が触ったり、直接見たりできるんだ? 妄想パラノイアじゃん。

Posted by: | 2008.11.17 at 16:54

評判良かったらしいな
俺も観にいけばよかった

Posted by: | 2008.11.17 at 17:08

どっかで見た劇団名だと思ったら
フェルヤマさんとこでしたか。

Posted by: その一 | 2008.11.17 at 17:16

みにいった友達が言うには、時代劇である必要がなかった、とのこと
時代劇は演出面でも好き嫌いはっきり出るからなあ

Posted by: | 2008.11.18 at 10:03

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