鹿児島の人は懐が深いんだか恨み深いんだか分からん
ちょっと書こうとしている本があって、その延長線上で鹿児島出身者1ダースに囲まれるというイベントがあった。
調べているのは調所笑左衛門(広郷)のことであって、あまり得意としない古典漁りなどをゆるゆると進めているのであるが、話の発端は大久保利通について。私は大久保利通が好みであって、時代の転換期にああいう大人を得たのは日本人にとってまことに僥倖なことだったと思っているが、現役の鹿児島人にとってはどうやらそうでもないらしい。
まあ、その辺の機微は分からないでもないので差し置くとしても、不思議なのは理知的に大久保卿の業績を縷々説明して、それひとつひとつは得心あったとしてなお、鹿児島人は大久保卿が評価されることに不服そうな面持ちなこと甚だしい点だ。不思議でならない。
私も慶應義塾の価値観でいくと大久保利通何するものぞ的な史観も理解するところであるが、ただし国家の成り立ちからその後のことまで見通す後世の人間なればこそ、パラダイムが変われば官民両様の価値観は成り立ちうることを知っている。大久保卿はむしろ、現代でも通用する清廉かつ有能な為政者、宰相であったと思うし、福澤先生もいまあれば今風の教育のあり方を考えられたと思うが、相互の立場は違えども
ここまで書いて、もうどうでも良くなった。


Comments
ああそんな、途中で止めるなんて。
Posted by: みかん | 2008.06.17 at 00:21
調所笑左衛門(広郷)については佐藤雅美の「薩摩藩経済官僚」という本を読んだことがあります。
調所が残した100万両がなければ薩摩は幕末に大きな役割を果たすことは不可能だった、と書いてありました。
Posted by: みんみん猫 | 2008.06.17 at 03:40
善良な鹿児島男と話すといいぞ。
それも、怒っている男だといいぞ。
方言でまるだしだと、ハートで理解するしかないほど、言葉は外国語だし。
言語様式の世界なんだろな。
今週は、とある証券施設で仕事の予定。
Posted by: | 2008.06.17 at 06:04
>明治10年(1877年)には、西南戦争で政府軍を指揮した。
>出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
めんどいからウィキペディアで済ます。
これで鹿児島県人から評価されるわけがない。
Posted by: BUNTEN | 2008.06.17 at 07:50
>これで鹿児島県人から評価されるわけがない
いえいえ。俺っちみたいに西郷より大久保の方が圧倒的に良い仕事をした、という県民もいますから。圧倒的少数派なれどw。
Posted by: えいじ | 2008.06.17 at 08:07
大山巌なんかも西南戦争で政府軍側の指揮官だったけど、鹿児島ではやっぱり嫌われてるのかな?
Posted by: もり | 2008.06.17 at 08:41
江藤新平の評価は低いのですかそうですか
Posted by: 熱 | 2008.06.17 at 10:06
幕末明治の改革者たちのなかには、国内が分裂するのを徹底して避けようとしていた人がいたからではないでしょうか?
負けたほうを持ち上げて、怨念を薄めるというというような対立をフュージョンさせる工作の効果がいまだに残ってるのでは。
国内統一の元締めであった赤坂氷川の大先生などは、西郷の没後ずいぶん経ってから、なぜか突然、西郷を持ち上げるキャンペーンをはじめたようですよ。
Posted by: フーイ・プーイ・シン | 2008.06.17 at 10:28
西郷どんのよさがさっぱりわからない。
大久保卿が嫌われるのは理解しても、西郷どんのなぜそんなにいいいんでしょうか。
鹿児島県人の琴線にふれる何かがあるのか。
これに匹敵するのは山梨の武田信玄くらいかな。
Posted by: ponta | 2008.06.17 at 12:59
わかった! 平田弘史絵がマッチしなさそうだからだ!!
……違うよね。
Posted by: lemoon | 2008.06.17 at 15:07
鹿児島は隼人族の古来よりずっと日本の中のカウンターパートだったんですよ。反独立というか反体制というか。それが鹿児島のアイデンティティ。それなのに明治維新で天下をとってしまったのが悲劇の始まりでして。
鹿児島人の大久保さんは本来反体制の鹿児島人であるのにも関わらず、体制側となって西南戦争で鹿児島を成敗してしまった。なんというか親殺しというか自死というか、大久保さんは鹿児島のアイデンティティを自ら殺してしまったんですよ。だから西南戦争以降鹿児島ってダメダメでしょ?もう死んでしまったんですよ。今いる人たちは私も含めて亡霊のようなもの。大久保さんが恨めしいのですよ。
Posted by: | 2008.06.17 at 22:18
さすが隊長。よくぞ大久保利通をとりあげてくれました。
日本国民の主権維持、という一貫した目的のため、利には目も向けず、情にほだされず、命を惜しまず、好悪の感情を出さず、理に沿った政治を貫いた彼は本当に不世出の人です。
暗殺されなかったら、現在まで脈々と続いている、一部長州藩士に代表される、拝金くされ官僚気質対策の妙案もひねりだしていただろうにと歯がゆい。
というか、官僚に殺されたに違いない。
Posted by: 鹿児島出身 | 2008.06.18 at 02:04